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 ロシア統計局のこちらのページで、10月の消費者物価が発表されたので、例によってグラフを更新してご紹介。

 10月のロシア消費者物価は、前月比で0.83%増、前年末比で5.47%増、前年同月比で6.69%増だった。インフレがものすごく加速しているわけではないが、じわり値上がりが続いているという感じである。

 2年くらいのスパンで見ると、下図のとおり。一頃はルーブル安に起因する非食料商品の値上がりが顕著だったが、10月は食料品の値上げが目立った。

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 では、10月に特にどんな食料品が値上がりしたかというのを、ロシア語のままで恐縮だが、下図で見てみる。これによれば、10月に値上がりが大きかったのはトマトの31.1%、鶏卵の13.1%、ニンニクの8.5%、バナナの5.8%、ハンバーガーの4.8%、鶏肉のアコローチカ(骨付きのもも肉とむね肉)の4.2%、鶏肉の3.7%などだった。これらはだいたい、季節的な要因によるものだろう。トマトは夏ならロシア国内の露地ものが出回るが、秋・冬になるにつれ輸入依存度が高まるので、高くなる。そして、ロシアでは秋・冬になると養鶏のコストが高くなるので鶏肉も卵も値上がりし、春・夏になると下がるというサイクルを繰り返しているので、今回もそのパターンだろう。日本では歳時記的な需要増減が主流だが(クリスマス時期の12月になると鳥肉・卵・砂糖などの需要がピークに)、ロシアでは気候的な要因が大きいわけである。

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