こちらの記事が、ロシア鉄鋼業の復調の兆しについて伝えているので、要点を以下のとおり整理しておく。
ロシア鉄鋼大手の生産は、2022年に制裁圧力で落ち込んだが、その後生産は回復しつつある。セヴェルスターリの2023年1~9月の粗鋼生産量は835万tで、前年同期比5%増だった。マグニトゴルスク冶金コンビナート(MMK、トルコを除いたロシア分のみ)は961万tで、19.5%増だった。しかし、2021年1~9月では、セヴェルスターリが862万t、MMKが1,003万tだったので、まだ危機前の水準は回復していない。
ちなみに、危機前の2021年通年の粗鋼生産量は、ノヴォリペツクが1,740万t、MMKが1,360万t、エヴラズが1,360万t、セヴェルスターリが1,160万t、メタロインヴェストが490万t、メチェルが350万tであった。
ロシア統計局の発表によれば、2023年1~8月のロシアの粗鋼生産量は4,010万t(前年同期比5.5%増)、完成鋼材は4,300万t(2.8%増)であった。
2022年3月にEUは第4次制裁パッケージの一環としてロシアからの完成鋼材、鋼管の輸入を禁止し、ロシア政府の試算によれば、37億ドル分の輸出が影響を受けた。
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