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 当ブログでは先日、「変容するロシアの実業メディア『エクスペルト』」というのをお届けした。それが悪いフラグを立ててしまったのか、今般エクスペルトのサイトを覗いたところ、事業再編の宣言が掲載されており、驚いた。

 エクスペルト側の説明によると、要するに経営が破綻したらしい。有利子負債が8億ルーブルに上り、破産手続きを開始したという。今後、ロシア対外経済銀行の支援を受け、財務の立て直しを図り、ウェブおよび出版の事業を再構築していくという。

 気になる紙の雑誌だが、なくなることはないようだ。年末までにリニューアル版の紙雑誌が発行されるとアナウンスされている。ウェブおよび雑誌の再編、テレグラムチャンネルの創設などで、コンテンツはより充実すると説明している。

 今まで、エクスペルトのサイトを見ても、ネット広告がしつこく出るような印象はなかったから、かなり紙の雑誌に軸足を置いた経営だったのではないかと思う(企業の定期購読などでもっていたか?)。世界のどこでも、紙の雑誌は斜陽化しており、今般のエクスペルトの経営破綻が、時代の荒波に勝てなかったということか、それとも現下ロシア経済の変調によるものなのかは、何とも言えない。

 もっとも、以前「ノヴォロシアの夏」というエントリーでお伝えしたとおり、プーチン政権のウクライナ侵略の片棒を担ぐような論陣を張った時点で、同誌はもう死んでいたのかもしれない。


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