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 こちらの記事が、G7がロシア産ダイヤモンドを制裁対象とすることで調整を進めているということを伝えているので、主な中身を以下のとおりまとめておく。

 米国はすでにロシアのダイヤモンドに対する制裁を導入しているが、それはロシア産の原石か、あるいはそれをロシア国内でカット・研磨したものだけが対象である。世界のダイヤモンドの90%がインドでカット・研磨されていることを考えれば、これはあまり厳しい制裁ではない。

 目下、G7でロシア産ダイヤモンドの輸入を禁止する方向で調整が進んでいる。G7は9月にそれを正式発表する見通しである。現在、個々の石を追尾・記録する方式と、それに伴う通関書類について、詰めの作業が行われている。そして、年末・年始に向けた商戦が一段落したことを見計らい、2024年1月から制裁を発動することを想定している。

 問題は、宝石業界が主として中小企業から成り、彼らは商品の大きさや色といった品質にこだわるわけで、そうした彼らが原産国により区分するような方式を受け入れるかということである。ダイヤモンドは原石が最終消費者に届くまで20~30もの手に渡るわけで、抜け穴が生じやすいという問題もある。

 しかも、G7の制裁はおそらく1カラット以上の最終商品を対象とするのに対し、ロシアの特徴は小型のダイヤモンドを大量に売ることである。後日、より小さな商品も制裁の対象に加わる可能性があるとのことではあるが。


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