昨日は、以前から依頼を受けていたベラルーシ情勢に関するレポートの締切日で、かけられる時間は1日しかないので、とにかく一心不乱にそれに取り組んで一気に仕上げようと思っていたのだけど、プリゴジンの乱でそれどころではなくなってしまった。ベラルーシ情勢自体、プーチン体制の行方次第というところがあるので、流動的な情勢の中では原稿をまとめようがなく、結局リスケしてもらった。
ところで、私はベラルーシ情勢に関するくだんのレポートのタイトルとして、「ベラルーシの独裁者ルカシェンコは万策尽きたのか」という案を考えていた。ところが、今朝起きてみると、プリゴジン氏はワグネルの兵を引くことに同意し、しかもその交渉をルカシェンコが仲介したというではないか。もし本当に、プーチン政権最大の危機の収拾に、ルカシェンコが一役買ったのだとしたら、プーチンに多少は貸しを作ったことになり、また少し話が変わってくる。
要するに、プーチン側にしても、プリゴジンにしても、本物の内戦をするわけには行かず、プリゴジンを訴追はしない代わりに、ベラルーシに亡命することで、手打ちにしたということか。
ここで良く分からないのが、ルカシェンコが本当に主体的に仲介役を果たしたのか、それとも実際の交渉はプーチン政権とプリゴジン間で行われたが、ベラルーシに身を寄せることになったので、ルカシェンコが仲介したというストーリーを後付けで加えたのか、ということである。
ベラルーシ大統領HPを見ると(私はルカシェンコがベラルーシの正式な大統領とは認めていないが)、ベラルーシ大統領はロシア大統領の了解を得た上で、ワグネルの指導者プリゴジンとの交渉を行った、交渉は1日を通じて行われた、その結果ロシア領で流血の戦争は許容されないとの点で合意し、プリゴジンはワグネル軍の進軍を停止し緊張緩和に向けたさらなる措置を採ることに関するルカシェンコ大統領の提案を受け入れた、と経緯が説明されている。果たしてどうか。
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