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 ロシアも、ベラルーシも、世界的なカリ肥料の生産・輸出国となっている。ただ、ロシア統計局が今のところ肥料の生産量の発表を続けているのに対し、ベラルーシは肥料生産量の公表を止めてしまった。

 そうした中、米地質調査所が発表しているこちらの年次レポートに、2022年のベラルーシによるカリ肥料生産量の推計値が出ていたので、それを拝見しておくことにする。

 これによると、ベラルーシの塩化カリウムの採掘量は、2021年の763万tから、2022年の300万tへと、6割ほども激減したと見られるということである。

 レポートによると、2021年にEUと米国がベラルーシに対する経済制裁の一環としてベラルーシ産カリ肥料の輸入を禁止した。それを受け、2022年1月、リトアニア政府は国家安全保障上の問題を理由に、ベラルーシカリ社の唯一の海上輸出施設であるバルト海のクライペーダ港からカリを出荷することを可能にしていた鉄道輸送契約を解除した。一部のベラルーシのカリ肥料は、ロシアを経由して地域の他の国に鉄道で出荷され、年の後半にはロシアの港からも出荷されたが、2022年のベラルーシによるカリ肥料の生産と輸出は大幅に減少した、ということである。


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