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 昨日、ロシア統計局より、2月のインフレ率(消費者物価上昇率)が発表されたので、恒例により図を更新してお目にかける。

 2月のインフレ率が3月10日モスクワ時間19:00に出るということは、以前から予告されていた。個人的には、「そんなにもったいぶらずに、集計が終わったら、即座に発表すればいいのに」などと思っていた。しかし、考えてみれば、これが米国であれば、雇用統計やら物価統計やら、そういうのが投資の判断材料になったりするわけで、公平性を保つためにも、何日何時何分に発表というのは、あらかじめちゃんと決まっているはずである。ロシアは、今は投資市場は壊滅状態だが、各種の指標を経済活動に活用してもらうために、発表日時をちゃんと決めておくというのは、重要なのだろう。

 さて、2月のロシアの消費者物価は、前月比0.46%増、前年末比1.30%増、前年同月比11.38%増だった。消費者物価上昇率は、5ヵ月連続で前の月よりも上昇していたが、2月にそのプロセスに歯止めがかかった(月が短いという要因も多少あるかもしれないが)。だいたい、年率10%くらいのインフレの世界に着地しつつあるといったところか。

 寒冷地のロシアゆえ、冬場は野菜・果物を自給できずに輸入に頼るため、2月も青果物の値上がりが続いた。特にタマネギは前の月に比べて34.2%も上がっている。輸出国の中国、エジプト、中央アジアなどはホクホクであろう。このほか、トマトの15.2%増、ブドウの13.7%増、バナナの11.5%増も目立っている。


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