ExPro_Natural_gas_import_2022

 こちらの記事が、2022年のウクライナの天然ガス輸入状況を伝えているので、主な内容を整理しておく。

 記事によると、2022年にウクライナは欧州から15.4億立米のガスを輸入した。これはウクライナ独立後最低の数字であり、前年の25.6億立米から40%も低下した。

 これは戦争によりガス消費が月により30~50%も落ち込んだことによるものである。国内のガス生産と備蓄により、必要量が完全に賄われ、輸入が必要なくなった。また、ほぼ年間を通じて、欧州のガス価格はウクライナのそれよりもはるかに高く、このことからも輸入が不利になった。

 輸入されたガスのうち、8.6億立米が貯蔵施設に送られ、6.8億立米がパイプラインシステムに送られた。

 上図に見るとおり、2022年には、最大の輸入相手国はスロバキアとなり、前年首位だったハンガリーからの輸入量は大きく落ち込んだ。

 下図に見るとおり、2022年には輸入が高まった時期が、第1四半期と、10~11月という、2度あった。年初には、ウクライナの価格が欧州のそれより高かったので、輸入玉が国内生産と競争できた。10~11月に輸入が増えたのは、欧州のスポット価格が急落し、輸入が有利になったことと関係していた。

ExPro_Natural_gas_import_2022_Monthly

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