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 上の図は、こちらのツイッターから拝借したものである。ロシアではかつてはLNGプラントはサハリン2の1箇所しかなく、その大部分は日本を中心としたアジア諸国に輸出されていた。それが、2018年にヤマルLNGが稼働し、その主な輸出先は欧州および中国となった、ということをざっくり示した図である。

 それで、上掲グラフは2021年で終わってしまっているが、こちらの記事で、ロシアからの2022年のLNG輸出実績が伝えられた。

 それによると、ノヴァテック経営のヤマルLNGからEUへのLNG輸出量は、2022年に1,465万tとなり、前年比13.5%拡大した。これとは別に、70万tほどがノヴァテックの小規模プロジェクト「ヴィソツク」から供給されている。さらに、ガスプロムのポルトヴァヤLNGからも35万tほどが供給された。

 一方、アジア市場に関して言えば、ガスプロムのサハリン2の供給が2%増で1,064万t、ヤマルLNGのアジア向け供給が7%増で510万~530万t程度だったと見られる。

 ロシアのガス輸出に占めるLNGの比率は、1年前は7%程度だったが、2022年はガスプロムの欧州向けパイプライン輸出の壊滅により、25%に高まった。

 欧州向けのLNG供給国として、2022年にロシアは米国、カタールに次ぐ3位となった。英国およびバルト3国はロシアからのLNG輸入を停止しているが、スペインなどの調達が拡大した。


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