本日発行のロシア『エクスペルト』誌(2022年11月21-27日号に、ロシア科学アカデミー国民経済予測研究所のA.グニトチェンコ研究員による興味深い論考が出ている。この記事の肝となっているのが、上掲の図である。
この図は、各産業が生産する付加価値に対する投入財輸入の比率を縦軸、製品輸出の比率を横軸にとり、①両方が低い産業をローカル産業(黄)、②輸入依存度は高いが輸出比率は低い依存産業(赤)、③輸入依存度は低いが輸出比率は高い中核的特化産業(青)、の3つに分類したものである。なお、輸入依存度も輸出比率も両方高いのは化学品(緑)だけなので、それはグループは成していない。ちなみに、各産業の四角の大きさは、各部門が生み出している付加価値の大きさを表している。
①ローカル産業(黄)は以下のとおり(以下順番は適当)。
- 農林水産業
- 印刷業
- 建材等
- 完成金属製品
- その他(自動車以外ということだと思うが)の輸送手段・設備
- 製紙
- 食品加工
②依存産業(赤)は以下のとおり。
- 家具等
- 医薬品
- 自動車
- 繊維製品
- 電子・光学機器
- ゴム・プラスチック製品
- 機械・設備
- 電気機械
最後に、③中核的特化産業(青)は以下のとおりで、まだテキストは良く読んでいないが、要するにロシアはこうした分野を広げていくべきという論旨なのだと思う。
- 地下資源採掘
- 鉄鋼・非鉄金属
- 石油製品
- 木材・同製品
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