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 ロシア経済の動向を図るバロメーターの一つとして、乗用車販売データをトレースしていこうかと思っているわけである。先日、欧州ビジネス協会から8月分のロシア乗用車販売データが出たので、一部他の出所からもデータを補いつつ、上掲のように最新グラフを作成した。

 もう欧・米・日・韓のメーカーは基本的にロシア現地工場も動かしていないし、本国からの出荷も止めているので、同諸国のブランド車はロシアでは今はほぼ在庫品に限られるはずであり、4月頃からずっと低いレベルで横這いとなっている。

 そうした中、ロシア車、中国車主体の市場に変わってきていることが、見て取れるであろう。ちなみに、ロシア乗用車販売市場におけるロシア車・中国車のシェアは、侵攻前の1月、2月にはともに34%だったが、直近の8月には73%に及んだ。

 8月に目立ったのは、ロシア国産ブランドであるLadaの回復である。Ladaの販売は、部品不足による生産の麻痺で、4月8,506台、5月6,012台、6月7,484台とどん底となった。しかし、7月は10,323台、そして8月は18,087台と、ほぼ侵攻前の水準に戻っている。AvtoVAZでは、どうにか部品を調達し、「簡易モデル」ながら、7月頃から量産体制をある程度軌道に乗せた模様であり、それが販売にも反映されたのだろう。


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