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 テレビ局から、プーチンが最近ロシア製の腕時計を着け始め、舶来品の高級時計志向だったプーチンが乗り換えた国産時計というのはどんなものかという質問を受けたので、ちょっと調べてみた。情報源はこちらこちらこちらなど。

 上掲の一連の報道などによると、プーチンは自らが「輸入代替政策」を実践するかのように、最近、国産の腕時計を身に付け始めた。くだんの時計は、ペテルブルグにある時計工場「ロケット」のサブブランドである「帝政ペテルゴフ工房」の商品である。元々ピョートル大帝時代の1721年に創設された「ペテルゴフ宝飾工房」というところがあり、それがソ連時代の1954年に時計工場「ロケット」へと改組されたという経緯があった。ロケット社の公式HPはこちら、サブブランドの「帝政ペテルゴフ工房」のHPはこちらである。

 プーチンとしては、自ら輸入代替を実践することに加えて、ピョートルを崇拝するがゆえに、工房創設300周年を祝い、またその時計を身に付けることで名君を気取りたいという気持ちがあったのだろう。

 ただ、帝政ペテルゴフ工房の腕時計は、年間40個限定の受注生産だそうである。フランス人のКсавье Жиродеという職人が、全面的に生産工程を取り仕切っている由。こういう限定的なものを少量生産することはできても、それを安価かつ安定的に大量生産することはできないというのが、ロシアという国の弱点だろう。


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