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 一昨日、ウクライナの穀物輸出に関するウクライナ・ロシア・国連・トルコ間の合意がまとまったばかりだが、昨日その合意に反するように、ウクライナの港湾施設がミサイル攻撃を受ける事件が発生した。

 本件に関し、差し当たりこちらの記事で目に留まったロシア国際問題評議会のA.コルトゥノフ理事長のコメントを以下のとおり抄訳して紹介する(必ずしも賛同を意味するわけではないので悪しからず)。

 本件に関し、なぜロシアの公式声明が出ていないのか、それはロシア国防省に訊いてみないと分からない。ただ、近いうちに何らかの情報は発信されるだろう。というのも、事態は異常なもので、不明確な状況が残れば、ロシアの敵たちによってネガティブキャンペーンに利用され、場合によっては武器支援の決断を促すかもしれないからだ。

 現下の状況では、様々な偶発的事件が起こりうる。全当事者が政治的意思を持っていても、不測の事態が起こらないという保証はない。問題は、いかに迅速かつ効果的に問題を封じ込め、再発の可能性を可能な限り少なくするかである。

 近くのどこかで何かの弾薬が爆発したのかもしれないし、どちらか一方が何らかのシステムを無許可で起動したのかもしれない。紛争下では、残念ながら何が起こるかわからない。しかし、やはり、できるだけ完全に、できるだけ早く、情報を開示することがロシアの利益になるはずだ。

 今のところ、今回のことが穀物輸出をめぐる状況を根本的に変えたとは思えない。もちろん不都合なことではあるが、穀物倉庫は被害を受けていないし、インフラ全般にも大きな被害はなかった。速やかに穀物の積出を開始するのに技術的な障害はないはずだ。 


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