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 今般の戦争が起きてから、ウクライナが海港から穀物を輸出できなくなり、それが世界の食料安全保障を脅かすという問題が浮上した。私はこれまで、半ば趣味的に、ウクライナの港湾のことを調べたり資料を収集したりしてきたのだが、まさかそんな情報が人の役に立つ日が来るとは思わなかったわけである。

 上掲は、ちょっと古くなってしまったが、『ウクライナ港湾ハンドブック2012』という本。オデーサにウクライナ港湾出版という出版社があり、その事務所に出向いて購入した。

 ちなみに、今般ウクライナ穀物の積出港として、ドナウ川に面したイズマイル港、レニ港の存在が脚光を浴びることになった。しかしながら、ウクライナの分類では、イズマイル港、レニ港とも、下の目次に見るとおり、河川港ではなく海港という扱いになっている。イズマイルにしても、黒海からは百数十キロも離れた内陸にあるのに、なぜ海港という扱いになるのか、ちょっと不思議だ。

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 このハンドブックを紐解くと、港のマニア情報が載っているわけである。下はイズマイル港のレイアウト図。

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 私の所属団体では、前出出版社が発行している『ウクライナの港湾』という月刊誌も定期購読している。ただ、同誌はこれまでロシア語主体だったわけだが、今後どうするのだろうか(ていうかウクライナに港はいくつ残るのだろうか…)。

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 私は『黒海百科事典』、『カスピ海百科事典』、『ドナウ百科事典』といった資料も収集してきた。『ドナウ百科事典』全2巻なんて、まさか実際に使う日が来るとは思わなかった。

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