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 先週ロシアの北都で開催された第25回サンクトペテルブルグ国際経済フォーラム。ロシアのこの種のフォーラムでは、参加者数や、成約額を誇示するのが通例なのだが、今年は先進国のボイコットで地味に終わったせいか、あまりそういうことが高らかに語られていない。

 過去の参加者数、調印された成約額の推移を示した分かりやすい図表などはないかと思って探してみたのだが、ちょっと見当たらなかった。

 一応、2022年のフォーラムのまとめは、こちらの記事に示されている。これによると、今年のフォーラムには世界130ヵ国から14,000人の参加者があった。

 一方、2021年のフォーラムの結果をまとめたこちらのサイトによれば、2021年は141ヵ国から13,500人の参加者があったということである。一見、去年と今年であまり規模が変わっていないように思えるが、昨年はコロナの影響がまだまだ色濃かったのに対し、今年はほぼコロナが明けていたことに注意する必要がある。

 一方、フォーラムの枠内で調印された契約は、2021年は890件で、その総額は3.3兆ルーブルとされていた。それに対し、2022年は件数は定かでないが、総額は5.6兆ルーブルに上ったとされている。

 まあ、ロシアのフォーラムにおけるこうした数字は、同じ合意を何度も繰り返したり、見切り発車的に覚書に調印したりといったことがまかり通っており、どれだけが真水の投資額かは怪しいところがある。今年の5.6兆ルーブルというのは、相当無理に無理を重ねて、数字をかき集めたのだと想像する。


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