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 こちらの記事が、ウズベキスタン外交の急展開につき伝えている。

 これによると、12月6日にウズベキスタンのミルジヨエフ大統領とカザフスタンのトカエフ大統領が、両国の「連合関係」に関する宣言に調印した。従来両国の関係は「戦略的パートナーシップ」というものだったが、そのレベルが引き上げられたことを意味するという。

 同時に両国間で一連の文書が調印され、これが両国関係に新たなインパクトを与えることが期待されている。両大統領は、二国間の貿易額をまずは50億ドルに、さらには100億ドルに高めることでも合意した。

 ちなみに、これに先立っては、ミルジヨエフ大統領がロシアを訪問してプーチン大統領と会談、18の文書が結ばれた。12月2日にはウズベキスタンのクチカロフ副首相が第2回ユーラシア会議に出席して、「ウズベキスタン政府はユーラシア経済連合加盟に向けて大掛かりな準備作業を進めている」と発言した。また、ウズベキスタンのユーラシア開発銀行加盟も間近だという。

 以上が、記事のあらましである。従来、旧ソ連空間における再統合が進まない大きな要因としてカリモフ時代のウズベキスタンの独自路線と、ウズベキスタンとカザフスタンのライバル関係というものがあったと思う。それが、ウズベキスタンとカザフスタンが「連合関係」を宣言するとは、隔世の感がある。ちなみにこの場合の「連合関係」はロシア語でсоюзническе отношенияであり、連邦とも同盟ともちょっと違うだろうから、やはり「連合」くらいが訳語としていいと、個人的には思う。


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