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 こちらおよびこちらの記事によると、ベラルーシの最高権力者ルカシェンコ氏がロシアRIAノーヴォスチのインタビューに応じ、クリミア問題につきコメントした。

 この中でルカシェンコは、「クリミアが、実質的にロシアのクリミアであることは、誰もが分かっていた。それが、住民投票の後は、法的にもロシアのものになった」と述べている。

 また、ルカシェンコはクリミアを訪問したい旨を表明し、そのことにつきロシアのプーチン大統領とも合意していると述べた。

 こちらの記事などによると、このルカシェンコ発言を受けウクライナのD.クレバ外相は、ルカシェンコ氏が様々なメディアでたびたび述べていることにつき、いちいち評価をすることに意味はない、我が国が評価することになるのは彼の行動だ、もしもベラルーシが本当にロシアによるクリミアの不法占拠を認めるのならばウクライナ・ベラルーシ関係に取り返しのつかない打撃となろう、ウクライナはフルプログラムで対応することになる、クリミアは我が国が黙っている問題ではない、などとコメントした。

 ルカシェンコは従来はクリミアはロシアのものだと事実上認めながら、それを正式に承認することは避けていたわけで、今回の発言は一歩踏み込んだことになり、増してや本当にルカシェンコによるクリミア訪問が現実のものとなったら、それは対ウクライナおよび欧米との関係で後戻りのできない一線を越えることとなるだろう。昨年9月以来、ルカシェンコ体制がプーチン・ロシアの支援を仰ぎつつ自己延命を図る中で、予想されたこととはいえ、ルカシェンコもついにこの問題で白旗を揚げたというところか。


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