私はロシアの輸出促進政策のことを研究しているのだが、上掲動画で、輸出を希望する企業のためのマーケットプレイスが創設されたという情報が伝えられていた。なお、明記されているわけではないが、ロシアでは大企業は輸出の経験が豊富であるのに対し、中小企業はその経験もノウハウもまったくないというケースが多いので、実質的に中小企業向けの輸出支援策だと理解していい。

 さて、マーケットプレイスとは、一般的には、インターネット上で売り手と買い手が自由に参加できる場所という意味であろう。なので、ロシアで輸出支援マーケットプレイスが創設されたということを聞いて、直感的に、ロシアの中小企業がここに商品を出品し、それを外国の顧客が購入できるようなECプラットフォームができたという話なのかなと思った。

 しかし、上掲動画や、こちらのサイトを見ると、違っていた。このマーケットプレイスは、輸出の経験やノウハウがないロシア企業が、輸送・通関・コンサルタント・顧客探し等々のサポートをしてくれるサービス業者を探すためのサービスだったのである。まあ、確かに輸出経験のない企業にとっては、まずはそうしたプロの手助けが必要であり、輸出希望企業とサービス業者をマッチングするという試みは、意味があるのかもしれない。

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