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 ユーラシア経済連合は、2015年に5ヵ国になって以降、新規の加盟国は現れていない。中央アジアではカザフスタンとキルギスが加盟国であるものの、ウズベキスタン、タジキスタン、トルクメニスタンは非加盟となっている(ウズベキスタンはオブザーバー国)。

 これに関し、こちらの記事によると、カザフスタンの初代大統領でユーラシア経済連合の名誉議長でもあるN.ナザルバエフ氏は8月19日、連合を強化する必要があり、ウズベキスタン、タジキスタンといった我が国の隣国にも加盟してほしいし、さらにトルクメニスタンにも働きかけるべきであると発言した。さらに、キルギスのS.ジャパロフ大統領も同国独立30周年の演説で、タジキスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンがユーラシア経済連合に加盟してくれることを望むと発言した。

 上掲記事によると、本件につきロシアの政治学者P.ダニロフ氏がインタビューに応じ、以下のようにコメントした。ウズベキスタンに関しては、向こう2~3年でオブザーバー国から正式な加盟国となるであろう。一方、タジキスタンとトルクメニスタンは、近い将来にはオブザーバー国がやっとかもしれない。これら2国は経済問題がウズベキスタンより深刻だからだ。トルクメニスタンは永世中立国でもあり、ガスプロジェクト絡みでトルコと米国が自分たちの側に引き入れようとするだろう。タジキスタンの場合は、自国の経済を大統領が一元的に管理しており、それから脱してユーラシア経済連合諸国に開かれた市場になるのは困難だ。もっとも、同国にしても、時代の要請により、変化は必須となっている。ダニロフ氏は以上のように述べた。


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