こちらの記事などが伝えているように、昨日10月22日、ロシアからS.ナルイシキン対外情報庁長官がベラルーシに来訪し、ルカシェンコと会談するという動きがあった。

 これに関し、ベラルーシの政治評論家V.カルバレヴィチ氏がこちらの記事の中で論評している。いわく、今回ナルイシキンは、ソチでの会談でルカシェンコが負うことになった宿題を、ルカシェンコが果たしていないではないかというプーチンの不満を伝達するためにやって来た。第1に、ベラルーシはガスプロムに対するガス債務を完済したと称しながら、実際には払い終えていない。第2に、ルカシェンコはベラルーシの貨物をロシアの港にシフトすると約束したが、実際の動きはない。第3に、ルカシェンコはいまだに大規模抗議運動を沈静化させることができていない。ロシア側は、沈静化のためには、力だけでなく、歩み寄り(ロシア側が言うところの「社会との対話」)も必要だと見なしているのだが。ルカシェンコが表明した憲法改革は、ベラルーシ社会を満足させるものではないと、プーチンは見なしている。ロシア側は、憲法の採択時期・方式を明示し、前倒し大統領選をいつやるのかを明らかにし、社会を落ち着かせるべきだと考えているのに対し、ルカシェンコはそれに応じていない。ルカシェンコの言動から判断して、彼はソチで課せられた宿題を実施するつもりはないのだろう。ロシアからの帰国後、ルカシェンコは、「次期大統領選は憲法に沿って行われる」と述べており、それは現行憲法に沿って5年後ということになり、つまりは今回の任期を丸々務め上げるつもりと受け取れる。今回ナルイシキンは、これらに対するプーチンの不満を伝え、それがもたらしうる帰結につき警告するために来訪した。ロシア側には、石油・ガス供給を含めた経済面、マスコミ報道など、充分な圧力のテコがある。ベラルーシのエリート層も、ロシア側の出方に敏感である。プーチンがルカシェンコの頭越しに、メルケルやマクロンとベラルーシ問題について取り決めてしまう可能性すらある。カルバレヴィチはこのような分析を示した。

lu22

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