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 こちらのページに出ているように、ベラルーシのルカシェンコ大統領は8月4日に、年次教書演説を行った。コロナ問題で延期されていたものを、大統領選の投票直前のこのタイミングにあえてぶつけたものである。

 この中で大統領は、「我が国は(コロナ危機の)困難な状況下で、世界全体と異なり、企業を閉鎖しなかった。国庫から、特に国の支援を必要としている人々に対し、5億ベラルーシ・ルーブルの追加支援が提供された。そして、それをロシアとの石油紛争で財政が15億ベラルーシ・ルーブル(約7億ドル)をとりはぐれている中で行ったのである」と述べている。

 その上で、ルカシェンコ大統領は次のように述べている。「今期(ルカシェンコの今回の任期という意味)の結果が物語っているのは、1ヵ国、2ヵ国への過度な依存は、控えめに言っても、我が国を脆弱な状況に陥れるということである。貿易戦争(複数)、不公平な価格、不利な融資により、我が国は5年間で95億ドル分の経済成長を失った。それは、年金、奨学金、公務員賃金、家庭への支援になるはずだったものだ。我々は結論に達した。そして、2025年までにそうした要因を最小化するとうい戦略を、すでに実施している。それは、石油・ガス供給の新たなインフラであり、融資調達先と貿易相手の多角化であり、新たな輸出市場を貪欲に開拓することである。」

 とまあ、後半の方はロシアと名指しこそしていないものの、ロシア一国への過度な依存を回避していくということを宣言しているわけである。ただ、ルカシェンコがこういうことを言い出したのは、別に初めてというわけではない。言うまでもなく、問題は、実際に経済関係の多角化が可能か、たとえばパイプラインを建設するにしても経済的にペイするかということだろう。ルカシェンコが言っていることを突き詰めると、「ロシアが我々に濡れ手に粟の商売をさせてくれなくなったのはけしからん」ということなのだが、ロシアの他にそんな便宜を図ってくれる国は国際社会にはどこにもないのである。


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