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 ちょっと用事があって、こんな図を作ってみた。私の研究している国々の輸出入額(商品+サービス)をそれぞれ名目GDPと比較し、対外開放度を見てみようというものである。

 簡単にコメントすると、ロシアは自国市場が大きく、それゆえにこの中では対外開放度が最も低い国である。また、これらの4ヵ国の中では唯一、継続的に財・サービスの貿易黒字を計上している(石油が暴落した今年がどうなるかは知らないが)。

 ウクライナの対外開放度は、この中では平均的。エネルギー輸入の負担が大きく、財・サービスの貿易収支は赤字基調。

 ベラルーシは、典型的な貿易立国であり、輸出・輸入とも対GDP比は高い。その柱は、ロシアから原油を輸入し、加工して輸出すること。しかし、今年に関して言えば、年頭にロシアとの関係悪化で供給が途絶し、その後は価格が大暴落と、踏んだり蹴ったりだ。

 小国であり所得水準の低いモルドバは、開放度云々よりも、とにかく売るものがなく、厳しい国である。名産のワインは素晴らしいのだが、それだけで稼ぐのには限界がある。構造的な貿易赤字を抱えており、このギャップを埋めているのが、国外出稼ぎ労働ということになる。


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