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 昨日、ツイッターで奇妙なスライドが回ってきた。「ユーラシア経済連合の統合深度は、EUに次いで世界2位」という図である。当のユーラシア経済連合の事務局であるユーラシア経済委員会によるツイートだった。

 ものすごーく重いのでご注意いただきたいが、原資料はこちらからダウンロードできる。また、より詳しい方法論とレポートは、こちらかダウンロードできる。

 この比較作業は、ユーラシア経済委員会自身の方法論によるものであり、世界にある様々な経済統合組織を、制度、市場原則、マクロ経済の収斂度という3つの指標から調査し、統合の深度を比較するという試みである。主にEU、ユーラシア経済連合、ASEAN、南米南部共同市場(メルコスール)の4つが比較されている。そして、短期間で急激に統合の実を挙げているユーラシア経済連合が、現時点でEUに次ぎ世界で2番目に深い統合の深度を達成しているとされているわけである。

 お手盛り評価という感が強いが、よく考えてみれば、EU以外に完成度の高い経済同盟というのは、世界にそれほど存在するわけではない。ユーラシア経済連合の場合、肝心なところで骨抜きになったりしてはいるものの、少なくとも表向きの統合の射程は非常に大胆なものなので、評価の仕方によっては、EUに次ぐ世界2位ということになっても、不思議ではない。


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