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 12月20日にサンクトペテルブルグでユーラシア経済連合の首脳会議が開催された。こちらのページでその主な成果が論じられているので、主要部分を箇条書きしておくことにする。

  • 域内貿易の制限撤廃の例外措置となっている品目が、現時点で30以上存在し、しばしば加盟諸国の経済主体間で対立点となっている。2010年代初期には40以上あったので、縮小していることは事実だが、制限措置の撤廃に向けた作業を加速すべきであるということが強調された。
  • ルカシェンコ・ベラルーシ大統領は、ユーラシア経済連合とのFTAを希望している第三国は50カ国にも達すると指摘した。
  • 今回のサミットには、アゼルバイジャンのアリエフ大統領、モルドバのドドン大統領が、オブザーバーとして出席した。両国はユーラシア統合に傾斜しつつあり、実際、モルドバはCIS自由貿易協定の加盟国だし、アゼルバイジャンも同条約に加わることを計画している。
  • 調印された重要な文章の一つが、ユーラシア経済連合における労働者の年金保障に関する協定だった。この協定により、今後連合域内の労働者は、自国で働いた期間だけでなく、ユーラシア経済連合の他の加盟国で働いた期間に対しても、年金が受け取れるようになる。なお、各加盟国は、自国の法律にもとづいて、年金を支払う。今回のルールには大部分の種類の年金と、それに付随する給付金が含まれる。協定は2020年に発効する予定である。
  • 2025年から電力共同市場を始動させるための優先的措置の計画が承認された。国をまたぐ電力網の発展、これらの電力網への接続契約の形式、中央化された取引(電子形態も含む)のルールなどを盛り込むこととなる。これにより、発電所の側は販路を全ユーラシア市場に拡大し、需要家および売電会社は最適な価格でユーラシアのパートナーから電力を購入できるメリットが生じる。
  • 単一サービス市場を機能させるための作業を活発化させることでも合意した。2015年から現在までのところ、サービス市場の60%に当たる53分野で単一市場が機能している。2022~2023年までにすべての分野での単一市場を成立させるべく、近日中に提案を取りまとめることになった。
  • 電力のみならず石油、天然ガス、石油製品の単一市場の形成も加速していくことになった。それを可能にしたのは、2018年に加盟各国がそれらの単一市場を形成するための共通化された国家プログラムを採択し、2019年には共通電力市場形成の条約に調印したということがある。
  • ユーラシア経済委員会の閣僚は4年ごとに交代しており、首相職には、アルメニアのサルキシャン氏に代わって、2020年2月1日からベラルーシのミャスニコヴィチ氏が就任することになった。

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