2035

 ロシアが外国人観光客の受入拡大を目指しているという点に関しては、今年の5~6月に、「ロシアが外国人観光客の受入に本気を出し始めた」というコラムや、「インバウンド観光促進を目指すロシア」というレポートを発表している。

 それらのテキストの中でも、ロシア政府が新たな政策文書の策定に取り組んでいるということに言及していたが、このほどそれが実現した。こちらのサイトに見るとおり、ロシア政府が2019年9月20日付の政府指令で、「2035年までのロシア連邦観光発展戦略」を採択したものである。むろん、国内観光・インバウンド・アウトバンドすべて含んだ戦略となっている。

 ロシアの政策文書と言えば、数値目標が付き物である。そこで、観光発展戦略の付属文書に示されている数値目標の部分を、上掲のとおり切り出してみた。

 戦略の数値目標は、拍子抜けするほどシンプルなものであり、指標が4つしかない。上から、1.観光産業の付加価値、2.ロシア連邦市民にとっての観光の利用しやすさの向上、3.観光サービスの輸出、4.観光部門への投資、となっている。1は、2017年の3.2兆ルーブルが、2035年には16.3兆ルーブルに。3は、2017年の89億ドルが、2035年には286億ドルに、という青写真を描いている。


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