こちらに興味深い図解資料が掲載されていたので、紹介してみたい。ロシアに80以上ある各地域(州などのレベル)において、それぞれどんなサッカークラブが応援されているかを図示したものである。なお、検索サイト「ヤンデックス」において、2018~2019年に各地域で検索された回数が一番多かったクラブを示したものということである。
全体的な傾向は非常にシンプルであり、ある程度有力なサッカークラブが地元にあれば、その地元クラブが支持されるが、それ以外の地域はほとんどがスパルタク・モスクワ推し(地図では赤色で表示)になっている。ただし、極東地域だけはなぜかゼニト・サンクトペテルブルグ(水色)が人気があるようだ。
こうやって見ると、スパルタク・モスクワは、日本における読売巨人軍に近い全国区の人気を誇っている、という構図に思える。ただし、そもそもが、ロシアで国内サッカーリーグを熱心に観るような向きは、完全なマイノリティだということを理解しておかなければならないだろう。確かに、モスクワからはるか離れたシベリアにおいてもスパルタクが一番人気かもしれない。しかし、たとえばイルクーツク市民でスパルタク好きなど人口の1%もいないだろうし、仮にスパルタクがイルクーツクで試合をやっても集まる観客はせいぜい3000人くらいではないか。あくまでも、「ものすごく小さなパイの中での一番人気」ということである。日本の地方都市で試合をすれば簡単に2万~3万人くらい集客できる読売巨人軍とは、浸透度がまったく異なる。
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