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 ロシアなど5ヵ国から成る経済同盟の「ユーラシア経済連合」では、EUなどと同じように、一応「大臣」というものがいる。こちらに見るとおり、2016年2月から通商大臣を務めているのが、V.ニキシナという女性である(上の写真)。この人物はロシアの代表者であり、ロシア経済発展省で要職を歴任、ロシア第一副首相補佐官を経て現職に就いた。

 それで、こちらの記事によると、このほどニキシナ通商相が、ユーラシア経済連合は第三国に対して共同で制裁措置をとりうると発言した。それは基本的にユーラシア経済連合のいずれかの加盟国が第三国から制限措置を受けた場合の対抗措置だが、場合によっては予防的に制裁を発動することもあると、大臣は述べた。大臣によれば、第三国がユーラシアの加盟国の一部に対してでも制裁を適用すれば、否定的な影響は他の加盟国にも広がるので、対抗措置は連合全体で検討することが理に適っており、共同での制裁が必要だと判断されれば、まさに連合レベルで対抗措置が導入されうる。また、法秩序、生命と健康の保護、国防および安全保障目的であれば、連合が共同で予防的な措置をとりうる、という。

 以上がユーラシア経済連合のニキシナ通商相の発言要旨であった。言っていることはむしろ当然であり、ユーラシア経済連合が関税同盟である以上、ロシアが他の加盟国の意向を無視してEUやウクライナに単独で制裁を適用していることの方がおかしいのである。ただ、ニキシナ大臣の本音は、「他の加盟国もロシアの意向に沿ってロシアによる制裁措置に付き合ってほしい」ということだろう。逆に、たとえば第三国がキルギスやアルメニアのような小国に何らかの制限措置を適用した場合に、ロシア主導のユーラシア経済連合が、連合として対抗措置をとることはありうるだろうか? おそらく、そんなことはまずあるまい。


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