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 国際的なブレント石油価格と、ロシア通貨ルーブルの対米ドル・レートを対比して示すこの図は、『調査月報』に掲載するため毎月更新しているものだが、前回が合併号だったので今月末のまとめ作業がなく、代わりにここに掲載する次第である。

 一目瞭然のように、2018年第1四半期くらいまでは、ルーブル・レートはほぼ油価に連動していた。それが、4月頃から乖離が激しくなり、石油が高くなってもルーブルが下がるという異変が生じた。まあ、これは、米国が出口戦略で利上げに転じ、新興国から米国への資金の還流が生じたことの一環と思われる。その後、米国を軸とした貿易戦争や、トランプ米政権による対ロシア追加制裁などが重なり、ロシア・リスクオフの動きからルーブルはさらに弱含んだ。さらに、8月に入ると、米国によるさらなるロシア制裁の動き、クレディスイスがロシア資産を凍結したとの報道、トルコ・リラ危機のあおりなどを受け、ルーブルは大きく下落した。

 ちなみに、私は本日からロシア・ジョージア・ウクライナに調査出張に出かける。いずれも直近で通貨が下落している国であり、旅行者はプチ王侯貴族気分を味わえるだろうか?


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