kawase-4

 私は、自分のやっている雑誌に載せるために、上掲のようなグラフを毎月更新している。それで、今週になって、ルーブルは急落した。中銀の公定レートで跡付けるならば、8月9日が1ドル=63.6ルーブルだったものが、10日には66.3ルーブルに急落し、11日も66.9ルーブルとなっている。

 ロシア中銀は世界一保守的で素晴らしい中央銀行であり(常々、中央銀行だけは日本とロシアで交換したいと個人的に思っている)、現在は為替への人為的な介入は基本的に行っていない。しかし、こちらの記事によると、今回の急落に対しては、ロシアの通貨・金融当局も対応策をとる構えということである。9日にはシルアノフ第一副首相・蔵相が、中銀と財務省は市場を注視しており、金融市場の安定性に脅威が生じた際には対応策ととるつもりであると発言。10日には中銀が声明を発表し、今回のルーブル・レートの動揺は制裁についてのニュースに起因するものであり、通常こうした出来事は一過性のものにすぎず、市場には輸出企業の輸出収益のドルが供給されルーブルを支えている、などと指摘した。中銀は、国内市場における外貨の購入量を、予定よりも引き下げる措置をすでにとっており、単に方針の表明ではなく行動に着手している、ということである。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ