export

 ちょっと用事があって、こんな図を作ってみた。ロシアの2012年の原油および石油製品の輸出量を、輸出先をEU・CIS・その他世界と区分した上で示したもの。やや古い2012年の数字を取り上げているのには事情があるのだけれど、そもそも、ロシア通関統計では個別の石油製品の輸出相手国のデータが得られるのは2013年までで、それ以降は数字が発表されていないということに、今般気付いた。

 ロシアの輸出の付加価値を高めるためには、原油よりも石油製品の輸出を増やし、その中でも重油よりはガソリンを増やすことが望まれる。しかし、この図を作って改めて痛感したが、ロシアの石油製品輸出は圧倒的に重油に偏重し、ガソリンは微々たる量である。実は、ロシアの重油はそのほとんどが、欧州などに輸出され、輸出先の製油所でさらに製品に加工されるということが知られており、つまりは完成品というよりは原料なわけである(ディーゼル燃料についても一部そうなっているらしい)。一方、低品質で環境対応も遅れているロシアのガソリンは、旧ソ連のCIS市場くらいにしか販路を持たない。


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