本日は編集を担当している調査月報の締切日なので余裕がないが、こちらで奇抜な話題を見付けた。この記事によると、このほどカザフスタン中央銀行のダニヤル・アキシェフ総裁は議会上院の本会議で発言し、国民に外貨の保有を呼びかけた。総裁によれば、現地通貨テンゲが上方・下方どちらに振れるか分からない現状では、テンゲ50%、外貨50%の比率で資産を保有しておくのが賢明である、という。
アキシェフ総裁の発言は、まったくそのとおりであり、もし同氏が一般市民の相談に乗るフィナンシャルアドバイザーか何かだったら、まっとうな指摘だ。しかし、中央銀行の役割は自国の通貨の価値を防衛する点にあり、むしろ「資産をテンゲで保有してもらって、何の心配もありません」と(ウソでもいいから)言うのが中銀総裁の仕事だろう。中銀総裁が国民に外貨保有を呼びかけた時点で為替が暴落する危険性もあるわけで、諸外国であれば責任問題に発展しかねない。
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