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 こちらのニュースによると、ベラルーシは、ユーラシア経済連合のパートナーであるカザフスタンが、WTOに加盟したことが、自国の産業に悪影響を及ぼすことを懸念している。

 記事によれば、10月30日にベラルーシ議会で発言したM.ルスィ副首相は、「ロシアおよびカザフスタンのWTO加盟は、当然のことながら、我が国にとってのリスクだ」と発言した。たとえば、2020年までは関税率ゼロで粗糖をカザフに輸出できることが(?)、ベラルーシの生産者にとっての脅威となる。他方、ベラルーシに粗糖を輸入する際には、粗糖には1t当たり250ドルの関税が課せられる。ベラルーシは24万~25万tの輸出ポテンシャルを失う恐れがある。M.ミャスニコヴィチ上院議長によれば、カザフに粗糖を輸入することが有利なため、ユーラシア市場で、てんさいから生産したベラルーシの砂糖が置き換えられてしまうかもしれない。カザフは、輸入砂糖を消費するとともに、これまでベラルーシの砂糖メーカーが市場としてきたロシアに、カザフから供給がなされる可能性がある。したがって、ユーラシア経済連合の枠内で、ベラルーシの生産者に生じうる否定的な影響を最小限に抑えるため、しかるべき行政的措置を講じるべきである。ルスィ副首相によれば、ベラルーシ政府はユーラシア・パートナーのWTO加盟に伴う被害を押さえる対策を講じており、その一環として域外への輸出を拡大することを計画している(注:何のための地域経済統合やら)。一方、ルスィ副首相はベラルーシ自身のWTO加盟に関し、重要なのは入ること自体ではなくその条件だと述べ、拙速は避けたい考えを示した。


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