気晴らしのつもりで、「ビートルズのハイレゾ配信はいつ実現する? 元洋楽ディレクターが徹底分析」なんて記事を読んでたら、不意にロシアの話が出てきて驚いた。この記事によると、

 近年のビートルズを巡る動きを語る上で、EMIの解体について触れないわけにはいかない。2007年5月21日、EMIはガイ・ハンズ率いる英投資ファンドのテラ・ファーマ(Terra Firma)に、42億ポンドで買収された。資金は米金融大手シティグループが融資した。背景には、ロシア系ファンドがオーナーとなっているワーナー・ミュージックの敵対的買収を回避するという意図があったと言われている。

 というのである。何やら、ロシアと欧米の対立も絡んでいそうな、きな臭い話ではないか。そのロシア系ファンドって、一体何のことだ? ていうことは何か? ワーナー・ミュージック・ジャパンの山下達郎先生や、きゃりーぱみゅぱみゅも、広い意味ではロシア資本の軍門に下ったということか?

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 調べてみたところ、それに該当するのは、ロシア出身で米国に移住した富豪投資家であるレオニード・ブラヴァトニク氏(写真)のアクセス・インダストリーズのことだった。こちらや、こちらのサイトによると、2011年5月にワーナー・ミュージック・グループを33億ドルで買収したということである。

 ただ、ブラヴァトニクは1978年に家族とともに米国に移住したということで(当時のユダヤ人の出国の波に乗った形だろう)、確かにロシアのアルミ、電力、石油などの産業に深く関与してきたが、彼の会社を「ロシア系ファンド」と呼ぶと、誤解を与えるかもしれない。


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