こちらのサイトで、政治工学センターのI.ブーニン所長が、選挙結果についてコメントしている。所長いわく、モスクワとサンクトペテルブルグでは、プーチンの得票が実際に45%を上回ったということは、まずあるまい。ロシア全体でのプーチンの得票率が58%というのであれば、それなりに現実に近い。しかし、政権党候補の得票率が最終的に64%を上回るようなことになれば、当局による選挙の不正につき野党が攻撃する有力な根拠が生まれることになる。政権側にとって最も重要なのは、社会から選挙の正統性を認めてもらうことだが、プーチンの得票率があまりに高すぎるとそれにとって不都合になる。プーチンが反政府勢力の抗議集会を武力で押さえつけるようなことはあるまい。衝突の可能性もまったくないわけではないが、その場合には最初にどちらの側が暴力に訴えるのかが焦点となる。