大統領返り咲きを果たしたプーチンは、これからどのような道を歩むのか。こちらのサイトで、S.チェルニャホフスキーという政治評論家が「3つのシナリオ」というものを語っているので、その要旨を紹介する。

 チェルニャホフスキーによれば、第1のシナリオはいわば「平均シナリオ」で、プーチンが2012~2018年の任期を果たし終え、2018年の選挙にも出馬し、その選挙でも勝利を収めるが、3年後くらいに退任するというもの。

 第2のシナリオは否定的なもので、プーチンの統治システムの下で半年後くらいに国民の生活水準が悪化し始め、2018年までの任期を全うできず、3年後くらいに退陣を迫られるという、本人にとっても国にとっても不幸なシナリオ。

 第3のシナリオはポジティブなもので、プーチンが自らの公約をすべて実現し、質的な改善を成し遂げるというもので、その場合プーチンは2018年までだけでなく、その次の任期も果たし切ることができるだろう。

 チェルニャホフスキーによれば、今後を占ううえでも、選挙直後の状況を分析することが重要。A.ナヴァリヌィの呼びかけている反政府デモが、どのような展開をたどるか。また、延期されていた物価の値上げが7月1日になされた後、どのような状況になるか。プーチンの場合には、他の政治家と異なり、政権に就いた後、それに慣れるための時間というものを必要としないので、結果はすぐに表れると、チェルニャホフスキーは指摘した。