こちらのニュースで、プーチンが大統領選挙で当選した後、いつクレムリンに移るのかという点に関する情報が伝えられているので、それを整理しておく。

 これによれば、3月4日の選挙で当選しても、プーチンとそのチームはすぐにクレムリンに引っ越すつもりはなく、5月に就任式を行うまで、政府庁舎のホワイトハウスで仕事を続けるという。これは、首相のD.ペスコフ報道官が『コメルサント』紙に語ったもの。

 ちなみに前回メドヴェージェフが大統領に就任した際には、当選から2週間も経たないうちにクレムリンに引っ越している。当時のプーチン大統領は、そのためにわざわざ、メドヴェージェフが大統領の特権と護衛を利用できる旨の大統領令まで発布した。関係者の説明によると、2008年の時には、メドヴェージェフが第一副首相から大統領になったので、当選後に大統領としてのしかるべき待遇や警護を施すため、当該の大統領令が必要になった。メドヴェージェフは当選後すぐに政府庁舎には出向かなくなったし、そもそも当時の上司だったズプコフ首相にしても、大統領に当選したメドヴェージェフに命令を出せるはずもなかった。政府庁舎をあとにして大統領府に移ったメドヴェージェフは、いわゆる第2ゾーンの第14棟に陣取ったが、そこはクレムリン改装工事中にB.エリツィン元大統領が執務を行った場所だった。クレムリンに移るとすぐに、メドヴェージェフは大統領に相応しい会議を主宰し始めた。これに対し、プーチンは首相から大統領になろうとしているので、護衛やその他の技術的な体制強化の必要がない、ということである。

 メドヴェージェフ大統領のN.チマコヴァ報道官も、プーチンの場合にはそうした特別な大統領令は必要ないとの点を確認した。同時に報道官は、現職と新大統領の権限の分担といったことはありえず、現職大統領は新大統領が就任式を行うその日まで憲法に書かれた大統領の職務を完全に遂行すると強調した。実際、3月末のソウルにおける核安全保障サミット、デリーにおけるBRICsサミットといった重要な国際イベントで、ロシアを代表することになっているのは、メドヴェージェフ現大統領である。