ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪 服部倫卓ブログ

ロシア・ウクライナ・ベラルーシを中心とした旧ソ連諸国の経済・政治情報をお届け

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 ブルームバーグのこちらの記事は、有料購読者でないと全文は読めないが、プーチンが大統領選での再選というみそぎを終えたあと、ロシアで大規模な増税が実施されるとの見通しを伝えている。

 ブルームバーグがロシア政府関係者から伝えられたところによると、ロシアはウクライナでの戦費がかさんでいることをにらみ、4兆ルーブル(440億ドル)規模の大型増税に踏み切ることを検討しているという。

 まず、個人所得税について。現状では、年収500万ルーブル未満が13%、500万ルーブル以上が15%の税率になっている。これが、現在検討されている案によれば、年収100万ルーブル未満が13%、100万~500万ルーブルが15%、500万ルーブル以上が20%になる。

 また、法人税を20%から25%に引き上げることも検討されている。

 プーチン政権は、前回も、再選直後の2018年6月に付加価値税を18%から20%に引き上げることを決めた。今回も、大統領が6年の新たな任期を取り付ければ、不人気な政策を実行に移すのに都合の良いタイミングだと、政府では考えているという。


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 こちらのサイトに見るとおり、このほどM.ミシュスチン・ロシア首相が署名した一連の政府決定により、3つの新たな経済特区が設立されるとともに、2つの既存の経済特区の拡大が決まったということである。連邦政府の経済発展省が取り仕切るロシアの経済特区にはいくつかの種類があるが、今回はいずれも工業生産型特区となっている。

 中国などでは経済特区は外資導入の切り札になったが、ロシアの場合は必ずしも外資に主眼があるわけではなく、国内・国外問わず投資家を呼び込もうという措置ではある。ただ、それにしても、今のロシアのように国際的に孤立して外資の進出は期待しにくく、国内の民間投資もそれほど活性化する様子はないにもかかわらず、こうした情勢下で特区を拡充するというのは、ややピンと来ない政策ではある。

 ともあれ、今回特区の新設が決まったのは、まず沿ヴォルガ地域のモルドヴィア共和国のサランスク市リャンビルスキー地区に設置される経済特区「システマ」がある。建材、電気設備、電子・光学機器、化学品、機械製造などの企業入居が見込まれている。333億ルーブルが投資され、775名分の雇用が創出される。

 もう一つ、南部ロストフ州のノヴォチェルカッスク市に、経済特区「ロストフスカヤ」が設置される。トレーラー、業務用冷蔵設備、ガス液化などを中心に、86億ルーブルの投資と790名以上の雇用創出を見込んでいる。

 さらに、モスクワの北西に位置するトヴェリ州のカリーニン地区とコナコフスキー地区に、経済特区「エマウス」が創設される。ポリエチレン管、板金、索道、建材などの投資が予定されている。170億ルーブルの投資と8,400人の新規雇用を見込む。

 以上が3つの新たな特区であったが、このほかにも、カルーガ州バブィニノ地区の特区、リペツク州のリペツク経済特区の敷地拡張もあわせて決定された。


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 ロシア財政の石油・ガス歳入に関するこちらの論考に興味深い表が出ていたので、上掲のとおり拝見することにする。国際石油価格と、ルーブルの対ドル為替レートにより、ロシア連邦財政の石油・ガス歳入がどう変動するかを示したものである。表の単位は兆ルーブル。ちなみに、2024年の連邦予算では、11.5兆ルーブルの石油・ガス歳入を見込んでいる。

 表では、ヨーロッパの基準油価であるブレントの1バレル当たりドルでの価格が、横軸に示されている。当然、油価が高い方が石油・ガス歳入も高まることになる。

 注目されるのは、為替の影響である。表では、1米ドル当たりのルーブル・レートが、縦軸に示されている。ルーブル安になる方が、石油・ガス歳入が拡大することが示されている。しばらく前にある専門家が、1ドル当たり1ルーブル安くなるごとに、国庫には1,000億ルーブルの追加歳入が入ってくると指摘していたが、この表はだいたいそれに近い構図を示している。


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 こちらに見るとおり、ロシア財務省が2月までの連邦財政執行状況を発表したので、恒例によりグラフを更新してお目にかける。グラフはクリック・タップで拡大。

 戦争に、選挙のバラマキが重なったのか(?)、財政の拡大が続いている。一応歳入も拡大しているが、歳出もまた拡大基調だ。2024年の連邦予算は1兆5,950億ルーブル(対GDP比0.9%)の赤字で編成されていたが、1~2月の執行実績で赤字はもう1兆4,740億ルーブル(対GDP比0.8%)に達している。ただし、以前に比べると、ロシアの財政当局は予算執行を前倒ししている傾向があり、このまま赤字が数倍に拡大するということは、おそらくないはずである。


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 ロシア・ウクライナ情勢が大変だが、毎週土曜日の息抜き企画を今日もお届けする。60年前のアメリカ・ヒットチャートを振り返るシリーズ。

 まだチャート上昇中だが、今週46位のSearchers - Needles And Pinsに何となく目が留まってしまったので、今週はこれを聴いてみることにしたい。英チャートでは1位で、米ビルボードでも最終的には13位まで上がる。ビートルズに続け。

その頃ソ連では
1964年2月27日:ベラルーシ共和国のミンスクで無線技術大学が開校(現在のベラルーシ国立情報・通信技術大学)。

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 以前も取り上げたことがあったが、シベリア鉄道とバイカル~アムール(BAM)鉄道を総称してВосточный полигонと呼ぶ。定訳があるのか分からないが、とりあえずここではロシア鉄道の東部管区と呼ぶことにしようか。それで、東方シフトを急ぐロシアは、その東部管区の輸送キャパシティ拡大を図っている。このほど、こちらの記事で、そのキャパシティ拡大の軌跡を描いた便利な図が掲載されていたので、上掲のとおり転載させていただいた。2023年の1億7,300万tまでが実際の輸送容量であり、2024~2032年は見通しとなっている。

 一方、こちらの記事では、ロシア鉄道のA.シロ副社長がコメルサント紙のインタビューに応じており、東部管区の輸送実績について語っている。それによると、2023年の実際の輸送量は、キャパシティを下回る1億5,050万tに留まったということである。副社長によると、工事を段階的に進めた結果、1億7,300万tという輸送容量を達成したのは2023年末であり、年平均をとると輸送容量は1億5,980万tほどだったということである。また、キャパがあっても、それがフル活用されるためには諸条件が揃う必要があり、そうしたことから2023年の実際の輸送量が1億5,050万tに留まったということのようである。


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 2012年から2024年に至る第3~4期のプーチン体制で、一時期かなり騒がれながら、結局実現しなかったのが、高速鉄道計画だった。最初はモスクワ~カザン線を建設すると言っていたのが、いつの間にかモスクワ~サンクトペテルブルグ線にすり替わり、他にも色んな構想が浮上したが、結局一つも実現しなかった。

 しかし、第5期を見据えたプーチン政権は、再び高速鉄道の構想を語り始めた。個人的にあまりフォローできていなかったが、こちらの記事によると(上掲画像もそこから拝借)、2023年8月17日にナショナルプロジェクト「高速鉄道の発展」が採択されており、そこで高速鉄道5路線の建設という方針が制定されたということのようである。

 そして、プーチンが2月29日に行った年次教書で、改めてこの計画が示された。プーチンは、「モスクワとサンクトペテルブルグを結ぶ最初のルートは、トヴェリと古都ヴェリーキーノヴゴロドを通過する。その後、カザンおよびウラル山脈、ロストフナドヌーおよび黒海沿岸、兄弟国ベラルーシのミンスク、その他の需要のある方面へと高速鉄道を敷設する」と述べた。

 一方、こちらの記事によると、ロシア鉄道のS.コブゼフ第一副社長も、高速鉄道の建設計画について語った。それによると、1.モスクワ~サンクトペテルブルグ、2.モスクワ~エカテリンブルグ、3モスクワ~アドレル、4.モスクワ~ミンスク、5.モスクワ~リャザン、という建設の順番になるという(上掲地図にもそのような番号が割り振られている)。


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 これは、一般の皆様向けの情報発信というよりは、完全に個人的な調べものだ。当ブログでは先日、「ロシアが北極域の範囲にハンティ・マンシの2地区を追加」という話題をお届けした。それで、ハンティ・マンシ自治管区と言えばロシア随一の産油地域であるが、くだんの北極域追加2地区は、石油生産という観点からはどうなのだろうかということが気になって、調べてみた。

 しかし、統計局の公式統計集には、ハンティ・マンシ自治管区の地区ごとの石油生産量というデータは見当たらなかった。そこで一般の記事を漁ったところ、どうにかこちらの記事で欲しいと思っていたものに近いデータを入手することができた。2021年1~10月の地区別石油生産量が出ており、まあほぼ通年の生産シェアと同じだろうと判断し、この数字を使うことにした。

 こうやって見ると、ハンティ・マンシ自治管区の石油生産は、スルグト、ネフチェユガンスク、ハンティマンシースク、ニジネヴァルトフスクという4つの地区にかなり集中している。そして、北極域指定が決まっている2地区のうち、ベロヤルスキー地区の石油生産量はごくわずかで、ベリョーゾヴォ地区に至っては現状で数字がゼロであることが分かった。前回の記事によれば、ベリョーゾヴォ地区は「チュメニ石油発祥の地」として知られ、西シベリアの資源開発の起点と考えられているということだったが、枯渇してしまったのだろうか。

 つまり、ハンティ・マンシ自治管区の2地区を北極域に指定しても、ロシア北極域の石油生産規模はほとんど増えないということのようである。


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 3日連続でこの話題になるが、先日のプーチン・ロシア大統領による年次教書演説で、個人的に注目したものに、住宅ローンの問題があった。ロシアではしばらく前から、政府の補助による低利住宅ローンが施行されていた。いくつかのプログラムがあり、その概要をまとめたのが上表である。ロシアは現状で政策金利が16.0%という高金利経済ながら、これらのプログラムを活用すれば、ごく低い金利で住宅ローンが借りられるのである。

 これらのプログラムは、元々はそれぞれに経済・社会的な狙いがあった。優遇ローンはCOVID-19後の経済・社会再生策、極東・北極ローンは地域振興策、ITローンはウクライナ侵攻後のIT技術者国外流出への対応策、「新領土」ローンは占領地ロシア化が目的である。しかし、いつしかプーチン政権の人気取り政策へと変質し、利用期限は何度か延長されて現在に至る。そして、国策による危うい住宅官製バブルが生じていた。

 それで、先日のプーチン教書で、やはりと言うべきか、一連の低利住宅ローンプログラムは延長する方針が示された。ただし、「優遇ローン」に関しては、従来は新築住宅購入者であれば誰でも利用できたわけだが、教書の中では言及がなかった。国家政策が住宅市場を歪め、国庫にも負担を強いていたことから、低利ローンはよりターゲットを絞って運用していくべきだという議論が高まっていたので、借り手の条件を問わない優遇ローンは、打ち切りになるのかもしれない。また、ITローンについても、教書では言及はなかった。

 一方、幼い子供がいる家庭が対象となる「家族ローン」に関しては、プーチンは教書で以下のように述べた。

 過去6年間で、何百万ものロシアの家族が住宅事情を改善し、そのうち家族向け住宅ローンの助けを借りて改善した家庭が90万以上あった。このプログラムは2018年に始まった。政府は常にその使い勝手を改善してきた。最初は子どもが2人以上いる家庭が対象だったが、次に子どもが1人の家庭も対象となった。家族ローンの利用期限は今年6月までだったが、私は基本条件を維持したまま2030年まで延長することを提案する。特に、6歳までの子供がいる家庭には、金利はこれまで同様6%に据え置かれる。さらに、現在3人目の子供が生まれると、国はその家族の住宅ローンの一部、45万ルーブルを肩代わりしている。私はこの規定を2030年まで延長することも提案する。今年はこのために500億ルーブル近くの財源が必要となり、必要額はさらに増えていくが、そのための資金はある。

 最終決定と採択が必要なもう一つの追加決定として、特に小都市や、新しいアパートが少量しか建設されていない、あるいはまったく存在しない地域のために、家族ローンの特別条件を規定するよう政府に要請する。頭金の額や金利など、重要な指標を決定するために、できるだけ早くこれを実行する必要がある。

 一方、極東、北極、「新領土」については以下のとおり述べている。

 極東・北極圏、ドンバス、ノヴォロシアの住民を対象とした金利2%の特別住宅ローン・プログラムも継続する。また、特別軍事作戦の参加者や退役軍人も、これらの地域と同様の有利な条件でローンが利用できる。

 というわけで、上表では、今回のプーチン教書による提案を、赤い字で示した。


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 先日、プーチン・ロシア大統領が行った年次教書演説では、2030年を期限とする政策目標の表明が目立った。2030年がキリの良い年というのもあるが、当然のことながら、今月の大統領選というセレモニーで再選という形をとれば、新たな6年の任期が終了するのが2030年なので、第5期の施政方針という意味合いもあっただろう。

 それで、こちらの記事によると、プーチンが教書で述べた取り組みを実行に移すためには、2030年までに17兆ルーブルの資金が必要ということである。これは、プーチンその他の幹部が直接そう表明したわけではなく、プーチンが教書で述べた措置を踏まえ、明らかになっている財政データや政権幹部の個々の発言などを合計し、RIAノーヴォスチ通信が独自に2024年から2030年末までの合計額を算出した額ということである。

 主な支出項目は(記事の書き振りが分かりにくいが)、公営事業インフラの改修:4.5兆ルーブル、子供手当などの社会分野:3.3兆ルーブル、地域の発展支援:2.3兆ルーブル、科学の発展:2.3兆ルーブル、経済発展:1.2兆ルーブル、都市インフラの開発:1.0兆ルーブルなどとなっている。


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 こちらに見るように、2月29日にプーチン・ロシア大統領が年次教書演説を行った際に、概要以下のように述べた。

 ロシアは2023年に世界平均を上回る成長を遂げた。成長率で、EU主要国だけでなく、すべてのG7諸国をも上回った。過去10年間で築かれた基盤がものを言った。今日、経済成長のうち非資源部門が占める割合は90%を超えている。ロシア経済は高度で、技術的で、つまりはより安定したものになっているのである。今日、購買力平価ベースのGDPで、ロシア経済は欧州最大であり、世界でも5位である。今の成長のテンポと質からすると、近い将来に我が国がもう一歩前進すること、すなわち世界の4大経済国入りすることも可能だ。そうした発展は家計所得の上昇に直接的に転化することとなろう。

 さて、問題は、世銀のこちらのページから作成した上図のとおり、現在、購買力平価ベースのGDP規模の世界4位は、日本であることだ。つまり、今回プーチンが名指しで述べたわけではないが、ロシアが購買力平価GDPで世界4位になるということは、我が国を抜くことを意味するわけである。そんなことが可能なのだろうか?

 この問題に関し、こちらの記事の中で、ロシア独自の格付け機関であるNRAのS.グリシュニン専務理事がコメントしているので、その要旨を整理しておく。グリシュニン氏いわく、日本を追い越すには、ロシア経済が10年間で毎年4%以上成長し、なおかつ日本経済が年率1.5%以下の成長率に留まる必要がある。ただし、日本ではインフレが進行し、今後2年以内に早くも購買力平価ベースのGDPが縮小する可能性があり、そうなればロシアはより早く日本に追いつくことができる。もっとも、そのためにロシアは官民を問わず、大規模な投資を行う必要がある。こうした投資がインフレを加速させてはいけないが、実質的に開放された経済では非常に難しい。他方、現在ランキングでロシアの下にいる国々についても忘れてはならない。成長するとはあまり信じられていないドイツや、人口ボーナスによって成長ペースが大幅に上乗せされる可能性のあるインドネシアやブラジルが控えている。もっとも、現状のロシアの5位というのも、あらゆる混乱、改革、制裁を考えれば、非常に高い成果である。グリシュニンは以上のように述べた。


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 こちらの記事が、ブルガリアのロシア原油輸入をめぐる動きを伝えているので、要旨をまとめておく。

 2022年12月5日にEUがロシア産原油の禁輸を決めた際に、例外的に輸入継続が認められたのが、ハンガリーなどがドルージバパイプラインを通じて輸入している分と、ブルガリアの海上輸入であった。ブルガリアに関しては、2024年末までタンカーで輸入することが認められた。しかし、今般ブルガリア議会はその期限を待たずに、3月1日からロシア原油を禁輸することを決定したものである。

 Politicoが入手したブルガリア議会向けの非公開報告書によると、2023年2月5日に免税措置が導入されて以来、ブルガスに所在するロシア系ルクオイル社保有の製油所は、10億ドルを稼いだ。それに対しルクオイル側は、しかるべく税金を納め、ブルガリア財政に対する義務を完全に果たしていると主張した。とはいえ、ロシア原油を制限しようとするブルガリアの方針を踏まえ、ルクオイルは製油所の戦略を見直し、場合によっては売却も辞さないとしていた。

 駐ブルガリア・ロシア大使は、ルクオイルの製油所に関する当局の決定は、大企業に対する文明的な規制からは程遠いと指摘した。大使は、同社に対する圧迫にもかかわらず、製油所を割安な価格で購入しようなどということは不可能だと警告した。


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 ロシア・ウクライナ情勢が大変だが、毎週土曜日の息抜き企画を今日もお届けする。60年前のアメリカ・ヒットチャートを振り返るシリーズ。

 ビートルズを筆頭とするブリティッシュインベイジョンの時代に差し掛かりつつあったこの頃。地元アメリカ勢で気を吐いていたのがモータウンであり、またビーチボーイズだった。そして、もう一つ忘れちゃいけない。フォーシーズンズもまだ健在。Four Seasons - Dawn (Go Away) は、ビートルズの壁に阻まれて3位が最高だったが、大ヒットには違いない。

その頃ソ連では
1964年3月6日:ウクライナの画家、演劇人、グラフィックデザイナー、アナトーリー・ペトリツキー氏がキーウで逝去。享年70歳。1920年代にウクライナ演劇が形成された当時、彼は前衛的で革新的な舞台美術家であり、伝統文化と現代性を有機的に結びつけ、ウクライナ演劇の発展を決定づけた。

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 こちらの統計月報に見るとおり、このほどロシアの2023年賃金統計の概況が明らかになった。以下、簡単に見ておくことにする。コメルサントのこちらの記事も参照。

 ロシア統計局発表によると、2023年のロシアの平均月額賃金は、73,709ルーブルだった。これは、名目で前年比14.1%増、実質で同7.8%増となる。最新の12月時点では、平均月額賃金は103,815ルーブルであり、これは名目で前年同月比16.6%増、実質で同8.5%増であった。

 ちなみに、2023年全体の平均月額賃金の前年比増加率は上述のとおり14.1%だが、特に高かった部門は以下のとおりである。やはり、軍需関係が目立つという印象だ。一見、衣類は関係なさそうだが、イヴァノヴォ州あたりで軍服をせっせと縫っているのが効いたのかもしれないし。

  1. 衣類生産:23.9%増
  2. 電気設備:23.7%増
  3. 完成金属製品:23.5%増
  4. その他の輸送機器:22.2%増
  5. コンピュータ・電子・光学機器:22.0%増
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 珍しくモルドバの話題。こちらの記事が2023年のモルドバの商品輸出入実績について伝えているので、それをチェックしておく。

 モルドバ統計局の発表によると、2023年のモルドバから外国への商品供給は40億4,800万ドルで、前年比6.5%減だった。ただし、そのうちモルドバ自身による輸出は28億7,000万ドルで前年比3.2%減であり、残りは第三国商品の再輸出の11億7,800万ドルで13.7%減だった。

 外国への商品供給の65.4%はEU向けで、その額は26億4,600万ドル(4.3%増)だった。CIS諸国向けは8億9,680万ドル(14%減)だった。

 外国への供給の主要品目は、機械・電気機器が15.4%、穀物・同製品が10.6%、ガソリン・石油製品が9.8%(主にウクライナへの再輸出)などであった。

 国別で最大の供給先はルーマニアで14.2億ドル、ウクライナが6.0億ドル、イタリアが2.6億ドルなどとなっている。

 商品輸入は86億7,300万ドルで、前年比5.9%減だった。その約半分の41.9億ドルがEUから(4.1%減)、CISからは16.1億ドル(26.3%減)だった。

 その結果、2023年の貿易赤字は46億2,500万ドルに上り、輸出は(再輸出を含めても)輸入の46.7%しかカバーできていない。

 この記事を読んで初めて意識し、統計をちょっと調べてみたが、モルドバはルーマニアから(トルコ、ブルガリアからも?)一定量の石油製品を輸入し、その半分くらいを国内で消費し、残りの半分くらいをウクライナに再輸出するというスキームがあるようだ。


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 HP更新しました。マンスリーエッセイ「最近の私の音楽ライブ観賞モード」です。研究とは何の関係もない雑談ですが、よかったらご笑覧ください。


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 以前から懸案であったEUによるロシア産ダイヤモンドの輸入禁止措置は、年末にまとまったEUの第12次制裁パッケージでようやく正式決定した。この状況にロシアはどのように対応していくのだろうか。こちらの記事が、ロシア財務省(貴石輸出分野を担当)の姿勢につき伝えているので、以下抄訳しておく。

 ロシアは、他のダイヤモンド産出国、特にアフリカ諸国とのパートナーシップを強化し、新たな市場を開拓している。ロシア財務省の広報局が、このように伝えた。

 これに先立ち、A.シルアノフ財務相は、EUがロシアからのダイヤモンド輸入に制裁を加えても、制裁を加えた側にはメリットがなく、ロシアは販売市場を再構築すると述べていた。同大臣が指摘したように、ロシアからのダイヤモンド輸出は継続されることになる。

 ロシアからEUおよびG7諸国へのダイヤモンド輸入規制が2024年1月1日に発効し、3月1日からはG7諸国が第三国で加工されたロシア産ダイヤモンドの輸入を段階的に制限し始める。この措置を統制するため、9月までに追跡・認証メカニズムを構築する予定となっている。その際に、この制裁の実施において主導的な役割を担うのは、世界最大のダイヤモンド取引・加工の中心地であるアントワープ市を擁するベルギーである。


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 こちらのサイトこちらの記事によれば、2月26日付の大統領令により、ロシアの新たな軍管区制が制定されたということである。3月1日から施行される。それを示したのが上図。

 大きな変更としては、私の理解によれば、まず従来の西部軍管区を分割するような形で、新たにモスクワ軍管区、レニングラード軍管区を設けた。また、北極海艦隊は従来、軍管区と同等の位置付けだったが、今回その資格を失い、レニングラード軍管区の一部という位置付けになる。これらの変更は、フィンランドとスウェーデンのNATO加盟により発生した脅威に対抗するためとされている。そして、ロシアが併合を宣言しているウクライナ南東部の「ドネツク人民共和国、「ルガンスク人民共和国」、ザポロジエ州、ヘルソン州が、南部軍管区の構成に加えられた。


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 ウクライナへの全面侵攻開始2周年と、ナヴァリヌイ死去が重なり、ここ2~3日でまた欧米日の対ロシア制裁がバタバタと追加発表された。色々ありすぎて、全容を把握できない。昨年後半くらいの時点で、「国際社会による対ロシア制裁措置をすべて合計すると、1万3,000件ほどになる」と、よく言われていた。しかし、ここ2~3日の追加措置で、1万5,000件くらいにまで増えたかもしれない。誰か数えてくれ。

 さて、新たな制裁措置をめぐる一連の報道の中でも、一番私の目に留まったのが、こちらに見るように、ロシア内陸部のタタルスタン共和国にあるアラブガ経済特区が、米国による制裁の対象になったというニュースだった。特区自体と、その幹部と、いくつかの入居企業までもが制裁対象になったとされている。これは言うまでもなく、イランのカミカゼドローン「シャヘド」のロシア現地生産が、アラブガ経済特区で始まっていることを受けた措置だろう。同特区には他にもドローン関連メーカーが入居しており、それらも軒並み対象となった。

 アラブガ経済特区は、かつては外資企業の受け皿として有望視され、日本から視察団を派遣したりもしたものだったが、いまや殺人ドローン生産のメッカになり、米制裁を科せられるとは。「ロシアの経済特区の特質」などという文章を書いた身としては、さすがに胸に迫るものがある。


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 2023年10月1日にロシアが導入した新たな輸出関税がある。これは、特定の品目を対象に、為替レートに応じて可変する輸出関税を課すというものである。この税のその後の動向につき、こちらの記事が伝えているので、以下要旨を整理しておく。

 2024年に入ってから、ロシア税関は為替連動輸出税を460億ルーブルを徴収した。ただ、昨年暮れは月当たり280億〜290億ルーブルが徴収されていたが、それに比べると今年に入り1ヵ月当たりの徴収額は250億~260億ルーブルとなっており、30億ルーブル低下している。連邦税関局のR.ダヴィドフ局長代理が明らかにした。

 2023年10月1日より、ロシアは幅広い品目にルーブルの為替レートに連動する輸出関税を導入した。特にアルコール、タバコ、魚介類、乳製品、砂糖、菓子、チョコレート、鉱業製品、鉄・非鉄、貴金属、肥料に適用される。

 2023年10月の輸出関税率は通関価格の7%、11月と12月は5.5%であった。2023年10月から12月にかけて、肥料には10%の税率が適用された(肥料の種類により異なるが、1t当たり1,100ルーブル、1,800ルーブル、2,100ルーブルを下回ることはない)。

 長官代理によると、為替連動輸出税は、税収増のためというよりも、対ユーロ、対ドルでのルーブルの為替レートの変動による市場調整を目的とした措置である。昨年の徴収総額は約1,400億ルーブルであった。


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 私が以前編集長を務め、今も寄稿を続ける『ロシアNIS調査月報』の2024年3月号が発行されたので、ご紹介。3月号は、「ロシア・ウクライナをめぐる地政学と地経学」と題する特集号となっております。詳しい内容とお問い合わせ・お申し込みはこちらまで。

 私自身は、いずれも特集の枠内で、「ロシアの軍需産業は覚醒したのか ―戦車と無人航空機を中心に」というレポートを寄稿したほか、「ウクライナの農業と鉄鋼業に光明は見えたか」、「港湾貨物量で見る侵攻後のロシア産業・物流」という連載記事を書いております。


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 ロシア・ウクライナ情勢が大変だが、毎週土曜日の息抜き企画を今日もお届けする。60年前のアメリカ・ヒットチャートを振り返るシリーズ。

 さて、42位にThe Beatles - My Bonnieというのが入っており、「あれ、ビートルズにそんな曲あったっけ?」と思ったのだが、確認したところこれはイギリスのトニー・シェリダンという歌手が1960年代初頭にハンブルグで無名時代のビートルズをバックに録音した曲であり、それをついに全米で爆発したビートルズ・ブームにあやかって、「ビートルズ名義」で発売したということらしい。

その頃ソ連では
1964年2月2日:インスブルック冬季オリンピックで、ソ連のスピードスケート選手リディア・スコブリコヴァが4つ目の金メダルを獲得。一回の冬季五輪で4つの金メダルを獲得した初の女性に。

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 キーウ国際社会学研究所が、ウクライナ国民の戦争に関する全国意識調査を1月に実施し、その結果を過去の数字と合わせて示したものを、こちらで発表した。重要なので紹介するわけだが、日本語化とグラフを作成するだけで疲労困憊してしまったので、解説やコメントなしで、グラフだけお目にかける。分かりやすく作ったつもりなので、見ていただければ分かると思う。

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 このほどロシアが占領を完了したドネツク州のアウジーウカには、有名なコークス化学工場がある。これまではR.アフメトフ氏率いる財閥SCM傘下であった。アウジーウカ・コークス化学工場はしばしば、欧州最大のコークス化学工場であると言われる。

 ただ、私の認識によれば、コークス炉は普通、製鉄所の敷地内に設けられるものではないか。それに対し、ドンバス地方では(旧ソ連全域?)、なぜか製鉄所とは別の場所にコークス化学工場を配置する傾向があるように見受けられ、それでアウジーウカの工場が「欧州最大」になっているのではないかと推察する。

 コークス化学工場はアウジーウカの中核企業であり、マリウポリのアゾフスターリ同様、ウクライナ軍の立てこもりの舞台にもなった。ロシア側が長期にわたってこの街を支配することになるのかどうかは分からないが、経済地理オタクとしては、ロシア側がコークス化学工場をどうするのかが気になるところである。

 前置きが長くなったが、こちらの記事が、コークス化学工場は再建可能だというM.アザロフ元ウクライナ首相(!)の見解を紹介しているので、要点を整理しておく。アザロフ氏いわく、すべては現在需要があるかどうか次第だ。必要性があれば、工場の再建は可能だろう。まずは最初に工場の状態を精査し、再建が理に適っているかを見極める必要がある。第二次大戦後には、ドンバス地方の工場は、大変骨が折れる作業ではあったが、かなり迅速に復興した。たとえばアルチェウシク・コークス化学工場も、実質的に廃墟になったが、1年で再建された。他方、ロシア軍が工場を占領した後も、工場の地下に残っているウクライナ軍の残党が脅威となる可能性がある(「ドネツク人民共和国」のYa.ガギン首長顧問はマリウポリのアゾフスターリと同様に一定数のウクライナ軍人がコークス化学工場の地下壕に潜伏していると指摘している)。アザロフ氏は以上のように述べた。


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 本日開催するオンライン無料講演会「侵攻2年を経て変容するロシア・ウクライナ」の準備が大変で、ブログは簡単に済ませたい。講演準備のために、ロシアとウクライナの経済状況を比較する資料をいくつか作ったのだが、そのうちの一つをお目にかける。両国による商品輸出入額の推移である。上図はクリック・タップし拡大してご利用を。

 両国の貿易動向を簡単に言えば、まずロシアは2022年に異常に輸出が膨らみ、過去最高の貿易黒字を記録したが、2023年は割と平年の水準に戻ったという感じてある。他方のウクライナは、輸出の苦境が続く中、輸入の水準は一定を保っている。これは、外国からの無償援助も、貿易統計上はその相当額が輸入額として記録されるからだと思われ、ウクライナが自力での購買力を維持していることを必ずしも意味しない。


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 これを言うと驚く人が多いが、ウクライナは今でも、ロシアの天然ガスを欧州市場向けにトランジット輸送する業務を続けている。2つあったルートのうちの1つは閉めてしまったが、もう1つはまだ生きており、それを利用した輸送はかろうじて続いている。

 昨年11月に出たこちらの記事に、便利な図解資料が掲載されていたので、上掲のとおり転載させていただいた。上のグラフで、青はウクライナによる実際のロシア産ガス輸送量(10億立米、2023年は1~7月時点)、黄色は2019年契約で取り決めた輸送量(10億立米)、緑はそれにより得られるトランジット収入(10億ドル、小数点の位置に注意)を示している。

 さて、2019年に結ばれたくだんの輸送契約は、本年末をもって期限が切れることになっている。ロシア側のこちらの記事が、この契約がどうなるのかについての見通しを伝えているので、以下要旨を整理しておく。

 ウクライナの立場:2023年、ウクライナ・エネルギー相は、ウクライナはロシアと通過契約の延長について交渉しないと述べた。しかし、2024年1月、スロバキア首相は、ウクライナ首相との会談の後、2025年以降契約が延長される可能性があると述べた(ウクライナはその後、契約延長はないと改めて表明)。と同時にウクライナ政府は、ウクライナがEU加盟国と「自国のガス輸送網の利用」について話し合う可能性があることを認めた。このように、ウクライナは現在の契約を延長するつもりはないが、2024年以降自国のガス輸送網を通じてロシアのガスを供給する可能性自体は否定していない。

 ロシアの立場:ロシア側も正式な交渉は認めていないが、同様にウクライナのガス輸送網が利用される可能性については排除していない。特にエネルギー相は、第三者の仲介によってウクライナ経由のトランジットに関する解決策が見つかる可能性があることを認めた。

 EUの立場:2月15日、欧州委員会エネルギー担当委員は、EUが通過協定を延長することに関心がないことをウクライナに通知したと述べた。同委員は、ウクライナ経由でロシアのガスを受け取っている国のために解決策を見つけると約束した。「ウクライナのガス貯蔵システムをガスの貯蔵やリバース供給に利用することができるだろう」と同委員は言った。ちなみに、ウクライナのガス輸送網を通じたガスプロムのガスは、スロバキア(2023年の場合全体の86.8%)とモルドバ(13.2%、主に沿ドニエストル)に直接流れている。スロバキアからさらにオーストリアに向かい、ヨーロッパ最大のガスハブのひとつであるバウムガルテンに至る。しかし、大部分はオーストリアとスロバキアで消費される。

 今後に関しては、①現行契約が延長される、②契約が満了し輸送が停止する、③現行契約は満了するが新たな条件でのトランジット輸送が維持される、という見方があり、専門家の見解も分かれている。


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 Geelyブランドで知られる中国の吉利汽車は、ベラルーシのミンスク近郊に合弁工場「ベルジー」を建設し、ジーリーブランド車の現地生産を行っている。その2023年の活動実績がこちらで伝えられたので、整理しておく。

 以前当ブログでお伝えしたとおり、ベルジーの乗用車生産台数は、2021年は約3万台、2022年は24,833台であった。それが、今回の記事によると、2023年には67,800台が生産されたということなので、前年の2.7倍程度に増えたことになろう。

 今回の記事によると、生産された67,800台のうち、52,000台がロシアに輸出された。生産の77%ほどがロシア向けだったということになる。一方、ベラルーシ国内の乗用車販売市場に占めるベルジーのシェアは、2022年の31.7%から、2023年には82.6%に高まった。


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rochuu

 ちょっと用事があり、2023年の中国の商品貿易統計を眺めているところである。2023年に中国の貿易は不振に転じ、輸出入合計で5兆9,368億ドル(前年比5.0%減)、輸出が3兆3,800億ドル(4.6%減)、輸入が2兆5,568億ドル(5.5%減)だった。

 それで、相手国別に増えた国、減った国を調べると、きわめて特徴的な傾向が見て取れる。2023年に前年と比べて輸出入額が大きく増加した相手国は、以下の国だった。オーストラリアとメキシコを例外として、ロシアを筆頭とする旧ソ連諸国と、新興国が目立つ。

  1. ロシア:+500億ドル
  2. ブラジル:+104億ドル
  3. カザフスタン:+100億ドル
  4. オーストラリア:+90億ドル
  5. メキシコ:+57億ドル
  6. トルコ:+52億ドル
  7. キルギス:+44億ドル
  8. モンゴル:+44億ドル
  9. ウズベキスタン:+44億ドル
  10. ベラルーシ:+34億ドル

 逆に2023年に前年と比べて輸出入額が大きく減った相手国は、以下の国だった(EUはひとまとめにしておく)。自由主義陣営の国が目立つ。

  1. 米国:▼872億ドル
  2. EU:▼598億ドル
  3. 台湾:▼495億ドル
  4. 韓国:▼485億ドル
  5. 日本:▼381億ドル
  6. フィリピン:▼137億ドル
  7. 香港:▼126億ドル
  8. マレーシア:▼104億ドル
  9. クウェート:▼90億ドル
  10. インドネシア:▼87億ドル

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a137

 こちらに見るとおり、ロシア統計局が先日、1月のロシアのインフレ率(消費者物価上昇率)を発表したので、恒例によりグラフを更新してお目にかける。図はクリックまたはタップし拡大してご利用ください。

 1月のロシアの消費者物価は、前月比0.86%増となった。うち、食料品の値上がりが目立ち1.26%増、非食料商品は0.47%増、サービスは0.78%増だった。1月の消費者物価は、前年同月比では7.44%増だった。

 冬に生鮮食料品の輸入依存度が高まるロシアでは、この時期に食料品の価格が上がるのは、いつものことである。1月にも青果物の値上がりが目立った。一方、行き過ぎた値上げの反動か、はたまた緊急輸入が効いたのか、昨年暮れにかけて品薄・高騰が目立った卵は、1月には1.8%下落した。同様に鳥肉の値段も2.5%減だった。

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20240217

 日本国際問題研究所よりこのほど発行された『国際問題』2024年2月号が、「ウクライナ戦争とロシアのゆくえ」という特集号になっています。私はその中で、「軍事ケインズ主義はロシア経済を救うか」という論考を寄稿。期間限定だと思いますが、こちらのページから号全体を無料ダウンロードできますので、ぜひご利用ください。


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