ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪 服部倫卓ブログ

ロシア・ウクライナ・ベラルーシを中心とした旧ソ連諸国の経済・政治情報をお届け。

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 既報のとおり、ロシアでは1月にミシュスチン新内閣が成立し、プーチン大統領の年次教書を踏まえた予算修正・拡大に乗り出そうとしている。こちらのニュースによると、連邦政府がこのほど2020~2022年度連邦予算の修正案を承認したということである。シルアノフ蔵相がその件を明らかにした。なお、ロシアでは連邦予算が3年のスパンで編成されるのが通例となっている。

 記事によると、修正によっても、2020年の財政黒字の対GDP比は、0.8%で変わらない。そして、2020年の歳入を2,140億ルーブル、2021年のそれを6,450億ルーブル、2022年のそれを7,550億ルーブル、それぞれ拡大する。歳入増は、石油ガス収入、税収および関税収入の増額によって賄い、それには徴税率の改善も含まれる。2024年までの累計で、大統領が指示した措置実施のための追加歳出は、4兆1,280億ルーブルに上り、うち3兆7,700億ルーブルが連邦財政から、3,578億ルーブルが連邦構成主体の財政から賄われることになる。


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 以前もお知らせしましたが、再告知させていただきます。本日2月16日(日)10:00~18:40に立教大学で公開シンポジウム「エネルギー安全保障:欧州の経験とアジアへの示唆」が開催されます。空模様が微妙で、新コロもご心配だとは思いますが、奮ってご参加ください。

 服部は、「ユーラシア経済連合の共同エネルギー市場」という報告を行います。よろしくお願いいたします。


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 60年前のアメリカ・ヒットチャートを振り返ってみようのシリーズ。画像はクリックまたはタップで拡大します。

 上位陣に大きな動きはなく、アメグラでもお馴染み、有名なデスソングのTeen Angelが2週連続1位。

 そんな中、個人的にもっと気になるのは、72位のRoy Orbison - Uptown。個人的に非常に馴染みがある曲なのだが、まさか72位止まりとは思わなかった。モニュメント・レーベルの営業力がまだそこまでなかったのか。


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 編集作業が終わったばかりの『ロシアNIS調査月報』2020年3月号の中身を、どこよりも早くご紹介。今号は、「ロシア・NIS電力業の諸様相」と題する特集号となっております。

 服部自身は、特集の枠内で「ユーラシア経済連合の共同電力市場」というミニ・レポートを、枠外では「2020年代のロシア・ユーラシア地域秩序を占う」(先日『経済速報』に掲載した拙稿を再録)、「メドヴェージェフ内閣からミシュスチン内閣へ」(中馬瑞貴との共同執筆)、「ウクライナで一人気を吐く農業」といったレポートを執筆。

 発行日は2月20日ですが、今回は若干お届けが遅れるかもしれません。ご容赦を。


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 国際エネルギー機関(IEA)によるIEA Atlas of Energyというサイトが、なかなか便利なことが分かった。エネルギーにまつわる様々な各国データを、オンライン上で表示できるようになっている。たとえば、上に見るのは、ユーラシア経済連合に加盟する5ヵ国を選択し、各国のエネルギー自給率の推移を折れ線グラフで表示してみたものである。一目瞭然であり、「持てる国」と「持たざる国」に二分されている。

 もう一つ、やはり同5ヵ国を対象に、国民1人当たりのエネルギー消費量を表示してみたのが、下図である。

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 こちらの記事などが伝えているとおり、昨年末から揉めていた石油の供給をめぐるロシアとベラルーシの対立は、ようやく解決を見た模様である。2月9日、ソチでプーチン・ロシア大統領とルカシェンコ・ベラルーシ大統領が閣僚らを交えて交渉した結果、合意が達成された。ベラルーシの製油所はロシアの石油会社から、国際相場に応じた価格で石油を調達することになった。ベラルーシのD.クルトイ第一副首相によると、これはベラルーシ側が交渉で再三主張していた点であり、ベラルーシ側が求めているのは特別な優遇条件などではなく、単に国際相場にもとづいて購入したいという点に尽きる。プーチンもそれに同意し、石油各社や輸送会社のトランスネフチに働きかけを行うと約束するとともに、最近まで副首相としてエネルギーを担当していたD.コザク大統領府副長官をベラルーシとの石油関係担当者に指名した。一方、天然ガスの価格に関しては、1,000立米あたり127ドルだった2019年の条件よりも悪くしないということで合意し、現在はこの127ドルが交渉の基本線となっている。

 一方、国際相場にもとづいた石油価格が、具体的にどういうものなのかということについて、こちらの記事の中で、クルトイ第一副首相の補足的な説明が伝えられている。これによると、国際相場にもとづくが、ロシアが輸出関税を課さない分、世界価格の83~85%程度の水準となる。プレミアム(割増)については、ベラルーシの製油所がロシアの石油会社と個別に交渉することになる。ちなみに、2019年には輸出関税抜きで、世界価格の80%の水準だった(2019年1~11月にベラルーシは平均価格1バレル50ドル強、総計59.3億ドルでロシアの石油を輸入しており、一方ロシア財務省によれば同期のUralsは65.3ドルだったので、その差は21%)。プレミアムに関しては、2019年には1t当たり10ドルで、ベラルーシ側は撤廃するか、せめて半減してほしいと希望しているが、ロシアの石油会社側は貪欲に1t当たり15~20ドルを求めている、という。2020年1月のロシアからの石油供給は50万tに留まり、これはベラルーシの想定の4分の1だった。供給を行ったのはサフマル社だけで、同社は1~2月に95万tを供給しようとしており、それ以外にベラルーシはノルウェーの石油8.6万tを輸入した。さらに、ベラルーシは自国産の原油は従来は輸出に回していたが、今年に入ってからはそれも国内の製油所に回している。


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 GLOBE+に、「ロシアのペルミと日本の千葉を結ぶ2つの絆 ロシアの街物語(11)」を寄稿しました。

 1月17日に国際地質科学連合は、78.1万年前から12.6万年前の地質年代を「チバニアン(千葉時代)」と命名すると決定しました。筆者はロシア専門家ですので、地名から地質年代が名付けられたというと、ロシアのペルミから名付けられた「ペルム紀」のことを、真っ先に思い浮かべます。さて、この地質年代という共通点の他に、もう一つ、千葉とペルミの繋がりがあるのですが、それは何でしょうか?


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 ロシアの「全ロシア世論調査センター」が、ロシア国民のサッカーへの関心度を継続的に調査しており、その結果については当ブログでも過去に取り上げたことがあったと思う。2020年にユーロ(ヨーロッパ選手権)が控えているということで、同センターでは2019年12月に定番のサッカー意識調査を行った。その調査結果が、こちらのページに出ている。

 今回の設問はユーロに関するものが多いのだが、ここでは一般的なサッカー関心度のデータを過去に遡って時系列的に見てみよう。いつも申し上げることだが、ロシア国民のサッカー熱は決して高いものではなく、しかも趨勢的に低下している。上のグラフで、2019年6月には関心度が高まっており、これは2018年のワールドカップが大会としてもロシア代表としても成功したことから、サッカーについてのポジティブな意識が国民の間で若干高まったことを示していよう。しかし、その効果は長続きしなかったのか、最新の2019年12月の調査では、関心度がほぼW杯前の水準に戻ってしまっている。

 今後のこのデータの動向、2020年ユーロにおけるロシアの戦いぶり、そしてそれがロシア国民のサッカー意識に及ぼす影響を、引き続き注視したい。


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 ちょっとこの週末にロシアのサッカーのことを調べた関係で、昨日に引き続き、サッカーの話題である。

 サッカー・ワールドカップのロシア大会で、サランスクという開催都市があったのを、憶えておられる方も多いだろう。というか、日本の初戦が行われたところだったので、実際に行ったという方もおられるかもしれない。そのサランスクに建てられたモルドヴィア・アレーナが、大変なことになっていると、今般遅れ馳せながら知った。

 モルドヴィア・アレーナは、W杯終了後は、地元のFCモルドヴィアが本拠地として使用するはずだった。実際、FCモルドヴィアはW杯後の2018/19シーズンには、モルドヴィア・アレーナでホームゲームを戦った。しかし、スタジアムのキャパシティが44,400人であるところ、2018/19シーズンの1試合当たり観客数は10,300人に留まった。新スタジアムの使用料金が高く、それでいて集客は伸びなかったことから、クラブからスタジアムへの未払いが生じ、債務は4,040万ルーブルまで膨らんだ。2019/20シーズンに入ると、FCモルドヴィアはモルドヴィア・アレーナの使用を取り止め、元々あった古い「スタルト・スタジアム」で試合を行うようになった。最近では、FCモルドヴィアの観客数は1,000人を割り込むことが多く、そもそもが二部暮らしということもあって、スタルト・スタジアムくらいが逆に丁度良いのである。

 それでは、モルドヴィア・アレーナがまったく活用されていないかというと、実はそういうわけでもない。2019/20シーズンには、別の街のクラブであるFCタンボフが、モルドヴィア・アレーナでホームゲームを開催しているからである。FCタンボフには地元にスパルタク・スタジアムというホームグラウンドがあるのだが、ここは二部およびプレミアの開催条件は満たしておらず、2017年から2020年にかけて改修工事が実施されている。その間、FCタンボフは比較的近場の街でホームゲームを戦う流浪生活を余儀なくされ、プレミア初挑戦となっている2019/20シーズンには、モルドヴィア・アレーナを会場にしているというわけである。しかし、「近場」とは言っても、上掲の地図に見るように、タンボフからサランスクは道路では400km以上あり、5時間以上を要する(鉄道だとさらに不便になる)。

 まあ、FCタンボフの家なき子問題は、地元スタジアムの改修が完了すれば、解決するのだろう。問題は、その後のモルドヴィア・アレーナの活用だ。モルドヴィア・アレーナをはじめ、W杯に向けて建設された地方のスタジアムは、当初は連邦の所有だったが、地域の所有に移されることが当初から決まっていた。そして、モルドヴィア・アレーナも、2020年1月1日からモルドヴィア共和国の所有に移管された。これは、今後はモルドヴィア共和国当局が自ら、スタジアムを経営して、その維持費を捻出しなければならないことを意味する。


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 ロシア内陸部の街ペルミについてコラムを書こうとしていて、情報を収集してみたところ、驚いたことがある。なんと、同市を拠点とするサッカークラブ「アムカル・ペルミ」が、私の知らないうちに消滅していたのである。ロシアのサッカー事情に関心を持つ人間として、気付くのが遅すぎたが、当該の決定が下されたのは、ロシア・ワールドカップの最中だったとのことなので、あの大フィーバーの中で、アムカル消滅というローカルニュースが埋没してしまった形であろう。

 ことの次第は、こういったことだったらしい。アムカル・ペルミはプレミアリーグ参戦を続ける中堅クラブだったが、2010年代の半ばに経営が悪化し、債務が膨らんだ。2015/2016シーズン開幕を前にして、選手が大量流出したりもした。2017/2018シーズンでプレミア13位となったアムカルは、2部のタンボフとの入れ替え戦に回ったが、それに勝利し、成績上は残留を勝ち取った。しかし、2018年6月13日にロシアサッカー協会の会合が開催され、アムカルが膨大な期限超過債務を抱え、今後の支出に関する保証も行わないことを理由に、2018/2019シーズンにプレミアに参戦する権利を剥奪した。クラブのG.シロフ社長は2部での戦いを拒否し、6月18日にクラブ解散の方針を宣言した。7月10日には経営陣と設立発起人の合同会合で、解散が正式に決定された。11月6日にはシロフ旧社長の訴えをペルミ地方の商事裁判所が受け入れ、クラブの破産が認定された。こうして、アムカルはプロクラブチームとしては消滅し、現在はアムカルという名前のジュニアチームだけが存在している状態となっている。なお、2011年からアムカルの社長を務め、今回のクラブ解散を一方的に決めてしまったG.シロフという人物は、地元化学工業界の名士であり、ウラルヒム傘下の「無機肥料」社の社長、シブール社の現地代表、連邦上院議員などを歴任した。

 以上のような顛末だったということらしい。これは、我が国の横浜フリューゲルスの消滅と同じで、サポーター(アムカルの場合、どれくらい存在するのかというところが微妙ではあるが)の思いなどは一切無視し、幹部が財務問題を理由に2部参戦すらも拒否して、完全にチームをなくしてしまうという極端な決定を一握りの内輪だけで決めてしまったというパターンである。


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 こちらに見るとおり、ウクライナ統計局が2019年の同国の鉱工業生産実績を発表したので、軽くチェックしておく。

 2019年のウクライナの鉱工業生産は、前年比1.8%減となった。2018年は1.6%増だったから、ここに来て不振に陥ったことになる。2019年の鉱工業生産のうち、鉱業は前年比プラスマイナスゼロだったが、製造業が2.0%減と精彩を欠き、電力・ガス・水道業も4.1%減だった。機械部門の不振が色濃く、特に電気機械が19.9%減、自動車等が9.7%減だった。


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19600208

 60年前のアメリカ・ヒットチャートを見てみようのシリーズ。画像はクリックまたはタップで拡大します。

 今週は、もうチャート上は下り坂だけど、11位のJimmy Clanton - Go Jimmy Goに注目してみたい。個人的に贔屓にさせてもらっているニューオリンズのAceレーベルの作品。

 そうした中、そのすぐ下の12位に、不気味な影が迫ってきている(笑)。


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 最近、ポンペオ米国務長官がベラルーシを訪問したりして、すっかり気が大きくなったのか(?)、ベラルーシのルカシェンコ政権がロシアに対する毅然とした態度を強めている。

 下の動画や、こちらの記事に見るとおり、2月6日にベラルーシの政権幹部会合が開かれ、そこでロシアとの関係で生じている問題、それへの対応が話し合われたようである。その中でS.ルマス首相が述べたところによると、ロシアの石油税制改革によって2019年にベラルーシに生じた損害は3億3,000万ドルであり、うちベラルーシ財政の損害が1億3,000万ドル、製油所の損害が2億ドルであったという。また、ルカシェンコ大統領は、政府間合意によりロシアはベラルーシに毎月200万tの石油を供給する義務を負っているにもかかわらず、1月の供給は50万tに留まったと指摘した。


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 こちらおよびこちらに、ジョージア国立ワイン庁の発表した2019年の同国のワイン輸出状況が出ている。これによると、2019年にジョージアは9,400万ボトルのワインを世界53ヵ国に輸出し、これは前年比9%増であった。金額ベースでは2.4億ドルで、前年比17%増であった。

 ただ、ジョージア国立ワイン庁の発表の仕方に、疑問を覚える。「戦略的な市場」としてポーランド、中国、米国、英国の4ヵ国が挙げられており、それ以外に「伝統的な市場およびアジア」として11ヵ国が挙げられているのだが、必ずしも上位の国になっておらず、重要な欠落がある。別の資料を見ると、ジョージアのワインの輸出先として1位はロシア、2位はウクライナ、3位は中国、4位はカザフスタン、5位はポーランド、6位はベラルーシとなっており、要するにロシアが圧倒的で、それ以外のCIS諸国がそれに次ぐわけだが、ワイン庁の発表ではウクライナやカザフスタンが省かれている。ワイン庁の情報の出し方は、わざとロシア・CIS依存の全体像が分からないようにしてあると考えざるをえない。純粋に統計資料として多い順に出せば、それでいいのではないだろうか。


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 こちらに見るとおり、ロシア連邦国家統計局は2月3日、2019年のロシアの国内総生産(GDP)の速報値を発表した。これによると、2019年の名目GDPは109兆3,615億ルーブルで、前年比の実質経済成長率は1.3%だった。

 鉱工業の部門別の成長率(生産指数ではなく付加価値ベース)は、鉱業が2.7%、製造業が1.6%だった。特に成長に貢献した産業部門は、鉱業ではエネルギー資源採掘10.6%増、非鉄金属鉱石の採掘9.2%増、製造業では食品産業2.7%増、化学工業2.7%増、冶金工業8.7%増、医薬品18.6%増などであった。

 2019年には、最終消費支出が2.4%増、総固定資本形成が2.7%増と内需が伸びる一方で、純輸出は輸出減と輸入増により11.1%も低下した。


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 GLOBE+に、「アルメニアという方舟はロシアを離れ漂流を始めるのか」を寄稿しました。

 アルメニアは、EUとの連合協定は断念し、ロシア主導のユーラシア経済連合加入の道を選びました。しかし、実は同国は2017年11月にEUと「包括的拡大パートナーシップ協定」という踏み込んだ文書を結んでいます。2018年4、5月の政変の結果成立したパシニャン政権は、ロシアとは微妙な距離を置いています。今回は、そのあたりのアルメニアの国情について語ってみました。


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 コロナウイルスの問題、個人的に知見のないことにはなるべく口出ししないようにしているので、当ブログでも特に触れていないが、とにかく、早く収束に向かってほしいものである。

 さて、問題の震源地となってしまった中国の湖北省および武漢市。私はロシアの地理オタク、地域マニアなので、その延長上で、湖北省および武漢市がどんなところなのかというのは、非常に気になる。それで、自宅の本棚を何の気なしに眺めていたら、高橋基人『こんなにちがう中国各省気質』(草思社、2013年)という本が目に留まった。たぶん以前も当ブログで取り上げたことがあったと思うのだが、中国の31地域の特質や注目点を詳しく解説した本であり、私好みの素晴らしい内容なのである。

 そこで、本書で湖北省について解説されている中から、興味深いと思った点を抜粋して箇条書きにしてみる。

  • 湖北省は全国でも群を抜く教育レベルの高さを誇る。大学や教育機関の数は中国のトップレベル。住民は読書好きで、多くの学者も輩出している。
  • ただし、その反面、狡猾、悪賢いなどと指摘されることもある。
  • 気質は謙虚で、内省的で、勇敢。「能ある鷹は爪を隠す」を地で行く。
  • 武漢は、1911年に革命勢力の武装蜂起が初めて成功した都市で、辛亥革命の火の手はここから全国に広がった。
  • 武漢はそれなりの歴史があるが、都市として急発展したのは最近のこと。一昔前まで、在留邦人は、当地で売っている米に砂利が混じっているので、泣きながら砂利を取り除いていたが、それも今は昔。
  • 内陸部開発が国策となる中で、武漢への外資企業の進出が加速、日系企業は2000年代初頭は20社程度だったが、2010年には100社近くに。自動車メーカーに加え、物流会社も拠点。フォックスコンも武漢にアップル製品のEMS工場を設立。
  • 有名人としては、林彪が省南部の黄岡の生まれ。文革の混乱期、毛沢東暗殺を計画したが、失敗するやソ連への亡命を図り、飛行機が燃料切れでモンゴルに墜落、死亡した。

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 以前、「サハ共和国がレナ川橋を猛プッシュ」という話題をお届けした。こちらの記事で、その続報が伝えられており、それによれば、プロジェクトに中国企業が参画する可能性も浮上しているということである。

 記事によると、このほどサンクトペテルブルグで開催された国際北極フォーラムで、サハ共和国のA.ニコラエフ首長がレナ川橋をめぐる状況について発言した。それによると、サハ共和国行政府は1月の半ばに建設を請け負う業者を選定し、「第8コンセッション会社」がそれに起用された。これは、民間企業のVIS社と、国家コーポレーション「ロステク」のコンソーシアムである。建設費は税抜きで660億ルーブルで、うち480億ルーブルを連邦財政から、65億ルーブルをサハ共和国財政から支出する。橋は本来2014年に着工する予定だったが、連邦政府がクリミア関連の支出を優先したため、先送りとなっていた。そのプロジェクトを再始動し、2025年までの完工を目指している。そして、ロシア直接投資基金と、中国の大手企業複数が、コンソーシアムへの参加に関心を示しており、5%から10%程度を出資する用意がある。中国は2000年代初頭からのインフラブームで大手の建設会社が育ったが、現在は稼働率を上げるために中国国内だけでなく国外でも仕事を探しているという背景がある。


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 この週末はウクライナの農業というテーマに取り組んでいるのだけれど、その関連でウクライナ統計局の統計データにもとづき、上掲のような図を作成してみた。

 ウクライナの農業生産は1990年代の落ち込みが激しかったので、現時点でようやくソ連末期の生産水準を回復しつつある段階である。近年の農業生産の伸びを牽引しているのが、農作物を生産する耕種農業であり、穀物および採油用種子がその中心だが、同部門は天候に左右されて年ごとの変動が大きいという特徴がある。一方、畜産は成長がほとんど見られない。

 私の計算によれば、体制転換前の1990年の生産水準を100とすると、2019年の農業生産は98.9で、30年近くかかってようやく社会主義時代の生産水準をほぼ回復した。うち、耕種農業が141.0、畜産が51.8と、完全に明暗が分かれている。これは、市場原理に沿って淘汰が進んだという評価もできるが、見方を変えれば、独立後のウクライナが高付加価値化に失敗したということでもある。


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 60年前のアメリカヒットチャートをBillboard Hot 100で見てみようのシリーズ。画像はそのままでは見にくいですが、クリックまたはタップすると拡大します。

 今週、私が注目したのは、7位まで上がってきたJimmy Jones "Handyman". 調べてみたら、自分の音楽ライブラリの中には一応入っていたけれど、今まで良く認知していない曲だった。

 ところで、Billboard Hot 100って、ステレオ盤には「S」のマークが付けられてるんだね。こんな早い時期からステレオ盤のシングルが発売されていたとは知らなかった。会社によって方針が違ったようで、RCA Victor、ABC Paramoutが盛んにステレオ盤を出していたようだ。


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 こちらのサイトが、ウクライナのEU向け農産物輸出、特に無税枠である関税割当の消化状況につき伝えている。

 EUがウクライナ向けに36の品目で関税割当を設定している中で、2019年12月24日現在、ウクライナは12の品目でその無税枠を使い切った。具体的には、はちみつ、砂糖、穀物のひきわりおよび粉、デンプンの加工品、加工トマト、ぶどう・りんごジュース、小麦、トウモロコシ、鶏肉、バター、穀物の加工品、デンプンの12品目となっている。

 一方、2018年には完全に紹介されていた麦芽・小麦グルテンの関税割当は、2019年には83%しか消化されなかった。逆に、2018年には砂糖の関税割当は58%しか利用されなかったが、2019年には輸出が伸び、完全に枠が消化された。

 なお、2017年10月からは、3年間の期限で、8つの品目に対する暫定的な追加割当が与えられている。具体的には、はちみつ、穀物のひきわりおよび粉、加工トマト、ぶどう・りんごジュース、オート、小麦、大麦、トウモロコシに対してである。それらの追加枠は2019年には、はちみつ、加工トマト、小麦、トウモロコシという4品目で完全に消化され、これは2018年と同様の状況であった。


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 EUは、西NIS諸国および南コーカサス諸国を対象に「東方パートナーシップ」という政策を適用し、そのうちウクライナ、モルドバ、ジョージアとは連合協定を締結した。中央アジア諸国は、東方パートナーシップの対象にはなっておらず、あまり関係が深くないような先入観を抱きがちである。

 しかし、実は、カザフスタンは2015年12月にEUと「拡大パートナーシップ・協力協定」を結んでおり、キルギスも現在同様の協定を交渉中である。

 それで、今般伝えられたこちらの記事によれば、ウズベキスタンもEUと拡大パートナーシップ・協力協定を交渉中であり、そのプロセスを加速して、本年中に締結にこぎ着けたいとの意向である由である。今般、ウズベキスタンのA.カミロフ外相が明らかにした。ウズベキスタン・EU関係の基本文書となっているのは、1999年から発効しているパートナーシップ・協力協定だが、新協定ができればそれを置き換える形となる。交渉は2019年2月に開始された。ウズベク側は、本年に予定されているSh.ミルジヨエフ大統領のブリュッセル訪問の際に早くも協定が調印される可能性がある、としている。


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435

 ちょっと忙しく、ブログのネタにも困ったので、こちらに出ていた世界の石油ガス会社ベスト10という資料を見てみたい。各社の売上高を比べたものだが、何年の数字かが明記されていない。ロシアから9位にロスネフチ、10位にガスプロムがランク入りしている。

 こうやって見ると、ベスト10は、いわゆる国際石油メジャーと、新興国の国営企業という2つのパターンがあることが分かる。中国国営企業やメジャーが全世界的に生産活動を行っているのに対し、ロシア企業はかなりの活動が国内に集中しているはずなので、自ずと前者の方がスケールが大きくなる。


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20200129

 今般、自分のHP(このブログじゃなくて公式HPの方)を更新しようとしたら、恐ろしいことに気付いた。市井の善良な市民の皆様にはかかわりのない話だが、ウェブサイトを管理する上で、「テンプレート」という大元のようなファイルがあり、そのテンプレートファイルを修正すると、それに合わせて他のページも自動的に共通様式で修正されるようになっているのである。ところが、今般、そのテンプレートファイルを修正しようとしたところ、ファイル自体がどこにも見当たらないのである。原因にはまったく心当たりがない。今は多忙で抜本的な対策がとれないので、細かいことには目をつむり、可能な範囲でHPを更新していくしかない。

 というような話はどうでもいいとして、マンスリーエッセイ「ロシア都市探訪記録」を書きました。先日、GLOBE+に、「まだだいぶ遠いロシア全地域制覇への道」というコラムを書き、これは要するに、自分はロシアの全83地域(クリミア共和国とセヴァストーポリ市も入れれば85だが)のうち、これまでいくつを訪問したことがあるかという談義だった。それで、くだんのコラムを書いた時に、州や共和国といった地域のレベルだけでなく、訪問した都市についても語ろうかと思ったのだけど、コラムが長くなりすぎるので、やめておいた。そこで、今月のエッセイでは、コラムでは割愛した訪問都市の一覧を掲載してみた。


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 こちらに少々興味深い図解資料が出ていた。かつてのソ連邦から、どういった国に乗用車が輸出されていたかを見たものである。図は1990年のデータを示したものである。

 低品質で評判の悪かったソ連の乗用車だが、意外にも輸出は盛んで、年間30万~40万台は輸出されていたという。1960年代後半には輸出比率が50%前後に達していたということである。輸出は1956年に創設された「アフトエクスポルト」という貿易公団が手掛けた。

 図を見て興味深いのは、コメコンで繋がっていた社会主義諸国だけでなく、意外に西欧諸国にも輸出されていたという事実である。考えてみれば、LadaはFIATの、モスクヴィチはルノーの劣化コピーみたいなものであり、西欧の人たちは値段が安ければそれほど抵抗なく受け入れたということなのかもしれない。

 なお、記事によれば、2019年1~11月のロシアの乗用車輸出は10.2万台だった(注:ユーラシア経済連合域内輸出は含まれていない可能性あり)。輸出車のトップ3モデルは、LADA 4×4、LADA Vesta、Skoda Kodiaqとなっている。


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 GLOBE+に、「ユーラシア経済連合創設から5年 目指したEUには遠く及ばず」を寄稿しました。

 ユーラシア経済連合が、2020年1月1日をもって、設立から5周年を迎えました。ただ、そう聞いても、何の話かピンとくる人は少ないかもしれません。ユーラシア経済連合は、日本の一般の方には、ほとんど知られていないでしょう。ロシアのプーチン政権は当初、EUに比肩するような経済同盟を形成するという意欲を見せていました。しかし、加盟国は思うように広がらず、経済統合の成果は限定的です。その一方で、発足から5年の今頃になって、ユーラシア経済連合に接近する国も現れています。そんなわけで、今回は5歳の誕生日を迎えたばかりのユーラシア経済連合について語ってみました。


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 ジョージア西部の黒海に面したアナクリアで2018年9月から、ポチ、バトゥミに次ぐ同国第3の港「アナクリア深海港」の建設が進められているという件に関しては、ジェトロのこちらの記事が詳しい。

 それで、くだんのアナクリアの位置を確認してみたところ、上掲地図のフラグの立っている位置だった。点線がジョージアからの分離を掲げる非承認国家アブハジアとの境界線になっており、そのすぐ南にあることが分かった。日常的な緊張関係はそんなに厳しくないと想像するが、安全保障的な観点から大丈夫なのだろうかということをちょっと感じたので、書き留めておく次第。


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dollar

 こちらに興味深い図解資料が出ていた。ロシア中銀による金・外貨準備の通貨別構成、資産別構成が示されている。

 これによると、2019年6月末現在で、ロシア中銀の金外貨準備は5,168億ドルだった。通貨別の内訳は、ユーロが30.6%、米ドルが24.2%、中国元が13.2%などとなっている。

 資産の内訳は、金準備19.1%、フランス(基本的に国債ということだと思う、以下同じ)13.3%、中国12.6%、ドイツ12.3%、日本9.7%、米国8.1%などとなっている。

 上図に見るとおり、過去2年間での最も大きな変化は、米資産を急激に縮小し、そして日本の比率が増えていることである。米財務省証券を減らしていることは知っていたが、日本国債もこれだけ持っていること、それが米国資産を上回っていることは知らなかった。


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ArCS

 本日も、締め切りが2本ほどあって多忙なので、告知だけ。

 これは私自身は参加しないのだが、2月14日(金)、東大駒場において、シンポジウム「北極の人間と社会」が開催される。

 参加は無料で、「参加ご希望の方は、参加登録をしてください」とのことなので、ご興味のある方はぜひ。


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 60年前のアメリカのヒットチャートを振り返るシリーズ。クリックまたはタップで拡大します。

 上位陣には大きな動きなし。そうした中、Everly Brothersの空前絶後のバラードLet It Be Meが23位まで急上昇してきたのが気になりすぎる。しかし、結局1位にはなれないんだよなあ、この曲。


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