2012年2月9日付の『ヴェードモスチ』紙に、Synovate Comconという機関の調査によるロシアのネットにおける最新のソーシャルメディアの勢力図が掲載された。これは、2011年第4四半期に、ロシアの人口10万人以上の都市において、10歳以上のインターネット・ユーザー7,000人を対象に行った調査の結果であり、全ユーザーのうち1週間の間に当該ソーシャルメディアを利用したユーザーのパーセンテージを示したものである。
その結果が下図であり、最大手のVK.comはネット・ユーザーの51%が利用しており、首位の座を確保している。ロシア市場の特徴は何と言っても、VK.com、Одноклассники(アドノクラスニキ、「同級生」の意味)という2大ローカル勢力が、凌ぎを削っている点であろう。ちなみに、ユーザー数でVK.comに抜かれたОдноклассникиが、最近また追い上げており、両者の差が再び縮まっているという。世界では王者のフェイスブックも、ロシアでは内容がよく似たVK.comに圧迫され、完全に劣勢となっている。先日、フェイスブックがIPOを行った際に、フェイスブックの進出が遅れ今後巻き返さなければならない市場として、日本などとならんで、ロシアの名前も挙がっていた。Google+は、登場して間もないのに、斬新な内容とアンドロイド端末の普及が奏功し、早くもロシア市場で4位に躍り出た(ただし、調査によってはもっと低い数字の場合もある)。一方、日本で人気のツイッターはプアなユーザー・インターフェイスが災いしてか、当国での浸透度は今一つ。
ちなみに、2011年10月の調査によれば、ネット・ユーザーがソーシャルメディアを利用する平均時間という指標で、ロシアはアルゼンチン、イスラエルに次いで世界で3番目に長いという。