ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪 服部倫卓ブログ

ロシア・ウクライナ・ベラルーシを中心とした旧ソ連諸国の経済・政治情報をお届け。

2

 ロシアでコロナ感染の再拡大が生じ、懸念を呼んでいる。原因は一つではないだろうが、ロシアがスプートニクVというコロナワクチンを早々に開発しながら、国民が自国産のワクチンへの不信感を抱いており、思うように接種が進まないという点が大きいだろう。

 上に掲載したのは、レヴァダ・センターのこちらのページに掲載されたデータであり、ロシア国民の過半数が自国開発のスプートニクVを受ける用意がなく、その数字は時間とともに改善されるというよりは、むしろ不信感が拡大している様子がうかがえる。

 それで、レヴァダの数字は4月で終わってしまっており、個人的にチェックはしているのだが、今のところ新しいデータが発表される様子はない。その代り、全ロシア世論調査センターのこちらのページに、同センターによるワクチン意識調査結果が出たので、それを拝見しよう。6月6日に行った電話調査の結果と言うことである。

 これによると、「ロシアでは、ロシア産ワクチンの大規模接種が始まりました。貴方はロシア産ワクチンの接種を受けようと思いますか?」と問うたところ、すでに受けた:17%、必ず受けようと思っている:16%、たぶん受けると思う:22%、たぶん受けないと思う:16%、絶対に受けない:26%、分からない:3%、という結果になった。

 レヴァダの数字よりは、多少ポジティブなニュアンスは感じられる。しかし、たぶん・絶対受けないの合計が計42%であり、やはり国民のかなりの部分に自国産ワクチン不信が根強いことは間違いなさそうだ。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

19610619

 60年前のアメリカ・ヒットチャートを振り返るシリーズ。画像はクリックまたはタップで拡大します。

 今週気になったのは、上位ではないけれど、レイ・チャールズの曲が、84位のI've Got News For You87位のI'm Gonna Move To The Outskirts Of Townと2曲ランク入りしており、そのいずれもがインパルス・レーベルとなっていることだ。おや、アトランティックからABC-Paramountに移籍したレイだったが、ジャズ・ブルース寄りの作品はABCではなくインパルスから出していたのか?などと疑問に思ったのだが、調べてみたらインパルスはABC-Paramountの子会社というかサブレーベルだったということらしい。

その頃ソ連では
1961年6月23日:ベラルーシ共和国のミンスク・トラクター工場で、通算20万台目のトラクター(ブランド名は「ベラルーシ」)が生産される。



ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

af

 今に始まったことではないが、私の主たる研究対象国のロシア・ウクライナ・ベラルーシは、食料輸出国としての姿を、年々鮮明にしつつある。

 3国の商品輸出に占める農産物・食品の比率がどのように推移しているかを示したのが上図である。3国とも、その比率はほぼ一貫して高まっており、2020年に過去最高の数字を記録している。ただし、3国の状況は微妙に異なっている。

 輸出に占める食料比率が最も高いウクライナの場合には、重化学工業が斜陽化していたところに、2014年以降の紛争で実質的にドンバスを失い、重化学工業製品の輸出が低下した。一方、元々比較優位のあった穀物・植物油の生産・輸出は順調に成長し、輸出に占める食料比率が急激に高まったものである。ただし、2020年にはウクライナ南部で干ばつが発生し、その一方で穀物の国際相場は高騰しているということで、2021年のこの数字がどうなるかは、ちょっと読めないところがある。

 ロシアの場合は、2020年に穀物輸出自体も絶好調だったが、石油の価格下落や協調減産で石油輸出収入が低下し、結果的に輸出に占める食料比率がさらに高まったという側面がある。また、2014年以降の輸入代替政策で、畜産品の国内生産が進み、勢い余って、食肉の輸出などが伸びているという側面もある。

 ベラルーシは、ロシア・ウクライナと違って、世界市場に出せるような穀物・植物油のような商品を持ち合わせていない。ベラルーシは、食肉・乳製品等を、ほぼ全面的にロシア向けに輸出している。輸出と言っても、国際貿易というよりは、ユーラシア域内取引という色合いが濃いのだ。ゆえに、ロシア側の政策に翻弄される度合いも大きいわけである。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

756234304258371

 昨日6月16日、ジュネーブで米ロ首脳会談が行われた。それに向け、RBCのこちらの記事に、これまで米ロ首脳会談がどのくらいの頻度で行われてきたかを図示したものが掲載されたので、上掲のとおり拝見することにする。2000年にプーチンが最高指導者になって以降の実績が示されており、赤が対面の会談、緑が電話会談である。

 こうやって見ると、近年、米ロの大統領が直接対面しなかった年は、2020年が唯一だったということのようである。まあ、コロナという特殊事情ゆえであろうが。

 昨日の会談と、それを踏まえた米ロ関係の展望については、当ブログでも追って報告できればと思っている。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

859

 GLOBE+に、「旅客機の強制着陸で『ルビコン川』渡ったベラルーシ その先に待っていたのはロシア?」を寄稿しました。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

 ロシアでは、2010年代の半ば以降、畜産品の輸入代替がかなり進んだ。ウクライナ危機を背景に、欧米からの輸入禁止措置をとり、同時にルーブル安も進んで、ロシア政府も国内生産を奨励したことが要因である。

 そして注目すべきことに、豚肉や鳥肉は、ロシア国内市場を国産品で満たすだけでなく、輸出にも乗り出すようになった。実は、豚肉と鳥肉に関して、2020年にロシアは初めて純輸出国に転じたのである。その動向をまとめたのが、下のグラフである。数量ベースの輸出入データであり、単位は1,000トン。

meata

meatb

 それとは状況が異なるのが、牛肉である。牛肉も、一定の輸入代替は進行しているものの、豚肉・鳥肉に比べればその動きは緩慢で、まだ輸入に依存する度合いが小さくない。いまだに、純輸入国である。もともとロシアが自然条件的に牛肉の生産に最適とは言えないことに加え、牛の飼養にはより大きな投資と長期間を要するので、そう簡単には転換が進まないという事情がある。

meatc

ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

08f5839244ec59aedd28bdf3ba01350c

 こちらのサイトに、ロシアの各産業部門の売上高が、コロナ前とコロナ後でどう変化するのかという図解資料が出ている。2021年の予測値が、2019年と比べてどう増減するかを、ドル換算値で比較したものである。

 最も伸びると見られているのが、以下の5部門である。

  1. 医薬品産業:62%
  2. 非鉄金属:59%
  3. 農業:28.2%
  4. 食品産業:26%
  5. 金属鉱石採掘:14%

 もっとも、これらの成長部門は、医薬品以外は、コロナの直接的影響でというよりも、それを背景とした資源高ゆえに伸びている形であろう。

 一方、落ち込むと見られているのは、以下の4部門である。

  1. 航空輸送:▲32%
  2. 商業施設建設:▲29%
  3. 石炭採掘:▲6.2%
  4. 陸上・パイプライン輸送:▲2.1%

ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

ta

 6月16日にジュネーブで開催される米ロ首脳会談に向け、関連記事などに目を通しているところだが、そうした中で、毎度お馴染みA.マカルキンさんのこちらのコラムが目に留まった。

 コラムでは、プーチン政権が対米関係において地球環境問題を前面に押し出そうとしているということが語られている。

 これによると、今年に入り、1月にダボスの世界経済フォーラムにリモート出演したプーチンは、環境保護と経済発展の最適なバランスを探る必要があると主張した。4月には、プーチンはバイデン米政権が主導した気候変動サミットでやはり演説を行い、その内容は米国側からも一定の評価を受けた。さらに、6月にはプーチンはペテルブルグ経済フォーラムで演説を行い、再び地球環境問題を提起した。

 ちなみに、ロシア内政に目を転じると、2020年には政権寄りの環境政党「グリーン・オルタナティブ」が結成され、今年9月の下院選で環境派が議席を得るかという注目もある。

 このように、プーチン政権が地球環境問題を対米関係で重視し始めているのは、核軍縮問題のような戦略的安定性だけでは、対話の枠組みとして不充分だからである。その点、気候変動の問題は、来たるジュネーブ会談でも、その後の米ロ関係でも、共通の土台となりうる。そこでプーチンはペテルブルグのフォーラムを利用して、地球環境問題に関するロシアの立場、真剣な姿勢を誇示しようとしたのだ。マカルキン氏はこのように論じている。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

19610612

 60年前のアメリカ・ヒットチャートを振り返るシリーズ。画像はクリックまたはタップで拡大します。

 今週のチャートを見ると、言わずと知れたBen E. King - Stand By Meが、4位に位置している。驚くべきことに、この超名曲にとって、この4位がチャートのピークだったのだ。スタンドバイミーは、ナンバーワン・ソングではなかったわけである。

その頃ソ連では
1961年6月12日:ウクライナ共和国最高会議幹部会、「社会的に有用な仕事を逃れ、反社会的な寄生的生活様式を主導する人々との闘争強化に関する布告」採択。



ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

LPPE1-nbsp-1

 こちらのページに見るように、信頼と実績のロシア「レヴァダ・センター」が4月に、モスクワ市民を対象に、「貴方を最も悩ませている問題をいくつか挙げてください」という調査を行ったということである。その結果のベスト10だけ整理しておくと、以下のとおり。

  1. 移民の流入:18%
  2. 渋滞、車の多さ:16%
  3. 物価・生活費の高さ:15%
  4. 医療の問題:10%
  5. 住宅・生活サービスの問題:9%
  6. 駐車場不足:8%
  7. エコロジーの問題:8%
  8. 賃金・年金・手当の低さ:7%
  9. 道路の悪さ:7%
  10. 道路・歩道の改修工事:7%

 移民の流入がトップか。モスクワの生活において、かなりその要因の比重が高まっていることは歴然であるにしても、彼らの労働によってモスクワ市民の生活が支えられていることも、事実なのだが。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

m202107

 編集作業が終わったばかりの『ロシアNIS調査月報』2021年7月号の中身を、どこよりも早くご紹介。今号では、「特集◆今こそあえて石炭を語ろう」をお届けいたします。2011年8月号で「ロシア・NIS諸国の石炭産業」と題する特集を組んで以来、ほぼ10年振りの石炭特集ということになります。昨今では、地球温暖化防止の観点から石炭には厳しい目が向けられており、もちろんそういうことは重々承知の上でというニュアンスを、特集のタイトルに込めました。もしかしたら、これが最後の石炭特集かもしれませんが、ロシア経済および日ロ経済関係に石炭が果たしている役割はかえって高まっており、またそのうちお鉢が回ってくるかもしれません。

 服部個人は、特集の枠内では「悩み深きウクライナの石炭・電力業」を、枠外では「ロシアの非原料・非エネルギー輸出目標の見直し」を執筆しています。

 6月20日発行予定。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

kmid

 欧米がベラルーシに制裁を決定したことに対し、ベラルーシは対抗制裁を打ち出そうとしているわけだが、先日ベラルーシのI.ペトリシェンコ副首相は、ベラルーシのほかロシアやカザフスタンなど全5ヵ国から成るユーラシア経済連合が共同で対抗制裁を策定しているところだと発言した。

 これを受け、こちらのサイトに見るように、カザフスタン外務省が反発を示した。6月5日付のプレスリリースで、その事実を否定したものである。

 プレスリリースいわく、ユーラシア経済連合は、もっぱら経済統合組織である。我が国はユーラシア統合機関に、それにそぐわない機能を与えることは受け入れられないという立場を、伝統的に示してきた。第三国の制裁措置に対する対抗措置を講ずるといったことは、ユーラシア経済連合条約の管轄外に属する。我が国は、西側の制裁は主として政治的な動機に基づくものであり、ユーラシア経済連合全体ではなく一部の国に適用されているとの認識に立脚する。カザフスタンは、他国による制裁に対抗してユーラシア経済連合が「連帯した措置」を講ずる交渉など、一切行っていない。ユーラシア統合のパートナー諸国との作業において、ありうるのは、制裁が加盟諸国の社会・経済情勢にに及ぼし得る否定的な影響を防止するための共同行動に限られる。

 というわけで、当然のことながら、相当迷惑そうなカザフスタンであった。ベラルーシがロシアやカザフといった虎の威を借りようという作戦は失敗のようだ。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

6167025

 ロシア・レニングラード州からバルト海海底を通ってドイツに至る天然ガス輸送パイプライン「ノルドストリーム2」。6月4日に、その第1列の敷設が完了したと発表された(全部で2列建設され、2列目はまだ作業が続いている)。何の工夫もなく恐縮だが、タス通信のこちらのページにノルド2の図解資料が出たので、それを拝見することにする。

 パイプラインは全長1,230km。鋼管の直径は1,153mm。1列ごとに年間275億立米の輸送が可能になり、2列合計で550億立米となる。これは欧州の2,600万の家庭の消費量に匹敵する。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

3ca287752e4c298173a68fd4c02b54cf

 いつもそんなことを言っているような気もするが、本日は編集を担当している『ロシアNIS調査月報』の締切日なので、余裕がない。得意の、ロシアの図解資料を拝借してお茶を濁すシリーズである。

 ロシアの天然ガス独占体ガスプロムは、2018年にヨーロッパで最も高く世界で15番目に高い「ラフタセンター」という高層ビルを、サンクトペテルブルグに完成させていた。その高さは462メートルであった。そしてこのほど、やはりペテルブルグで、703メートルの「ラフタセンター2」を建設するとの構想を発表した。これは、ロシアおよびヨーロッパで最も高いのはもちろん、世界で2番目の高さになるという。こちらのページに、ランキングを示した図解資料が出ていたので、それを上掲のとおり拝見することにする。

 現状、1位はドバイの「バージュ・カリファ」の828メートル、2位は中国の「上海タワー」で632メートル、3位はサウジアラビア・メッカにある「アブラージュ・アル・ベイト・タワーズ」で601メートルということである。ラフタセンター2は、この2番目に食い込んでくるわけである(何の意味があるのかは知らないが)。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

2

 私が編集を担当している『ロシアNIS調査月報』で、(このご時世であえて)石炭産業の特集を組むこととなり、それに向けウクライナの石炭産業に関するレポートを執筆している。

 思い起こせば、ほぼ10年前の2011年8月号でも石炭特集を組み、個人的にも「ウクライナ石炭産業の概況と課題」というレポートを書いているが、このテーマを詳しく扱うのはそれ以来となる。

 というわけで、ウクライナにおける石炭生産量の長期的推移を示した上のグラフを、10年振りに更新してみたので、それだけここでお目にかけることにする。

 まるで、富士急ハイランドのジェットコースターかっ!とツッコミたくなるような軌跡である。ソ連体制の崩壊/ウクライナ独立、そしてドンバス紛争という、2つの急激な下落局面があったことが分かる。2020年の生産量は2,880万tで、これは最盛期の1976年の2億1,820万tと比べると、13.2%の水準となっている。現在、ウクライナの石炭生産能力の70%程度がドンバス分離派の占領下にあり、その数字はウクライナの統計にはカウントされなくなったので、2014以降の激減は当然だが。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

19610605

 60年前のアメリカ・ヒットチャートを振り返るシリーズ。画像はクリックまたはタップで拡大します。

 さて、今週1位は、ご存知Roy Orbisonの"Running Scared"。ボレロを意識したような、エンディングに向けて徐々に高まっていくというドラマチックな曲。これが、オービソンにとって初の全米No.1となった。なお、B面の"Love Hurts"も超名曲であり、特にオーストラリアでは両A面として発売されたそうだ。

その頃ソ連では
1961年6月3~4日:ウィーンでフルシチョフ・ソ連第一書記とケネディ米大統領が首脳会談。ベルリン問題などで紛糾し成果無く終わる。



ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

66a
66b

 時々取り上げるが、ロシアの発展センターというところが、様々な機関が発表したロシアについての経済予測を平均し、「コンセンサス予測」というものを定期的に発表している。今般、4月23~30日に行われたアンケートを反映した新しいコンセンサス予測が出たので、それを上表のとおり整理してみた。

 前回の予測は2月2~11日に行われたアンケートにもとづくものだったが、それから2ヵ月あまり経って、2021年のロシア経済に関する見通しは、上方修正される方向にあるようである。2月には2021年の経済成長率が2.8%となっていたが、今回はそれが3.1%へと上向いている。その原因は油価にあると見られ、2月の予測では2021年のウラル原油が51.9ドルとされていたのに対し、今回の4月の予測ではそれが60.1ドルへと引き上げられている。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

6154413

 5月31日はWHOが定める「世界禁煙デー」であり、また日本政府は世界禁煙デーに始まる1週間を「禁煙週間」に指定している。

 私は、ちょうど1年前に、連載を担当しているGLOBE+で、「新型コロナでざわつくロシアの喫煙者 加熱式や電子たばこにも規制の動き」というコラムを発表している。

 それで、ロシアのメディアなどでも、世界禁煙デーに合わせた情報発信はしばしば行われる。タス通信のサイトに、ロシアの地域別の喫煙率を示した図解資料が掲載されていたので、これを上掲のとおり紹介することにした。

 これによれば、ロシアで喫煙率の低い上位5地域は、以下のとおりである。すべて北カフカスの少数民族系共和国だ。

  1. イングーシ共和国:5.7%
  2. チェチェン共和国:10.2%
  3. ダゲスタン共和国:10.4%
  4. 北オセチア共和国:12.5%
  5. カバルダ・バルカル共和国:17.3%

 一方、喫煙率が高いワースト5地域は以下のとおりで、すべてシベリア・極東の辺境地域である。

  1. チュクチ自治管区:39.0%
  2. ユダヤ自治州:37.3%
  3. ザバイカル地方:36.3%
  4. ハカス共和国:35.7%
  5. サハ共和国:34.4%

 それで、ふと思い出したのだが、以前、当ブログで、「ロシアの飲む地域、飲まない地域」という話題をお届けしたことがある。そのランキングは、今回の喫煙ランキングと概ね似通っており、ロシアでは酒を飲む地域ほどたばこも吸うという、非常に分かりやすい傾向が明らかになった。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

6

 一般財団法人国際経済連携推進センターのウェブサイトに、「コロナワクチン開発では先行したロシアが抱える3つの弱み」と題する拙稿が掲載されています。無料でお読みになれますので、ぜひご利用ください。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

ap

 ロシア『エクスペルト』誌の最新5月31日~6月6日号(No.23)に、ロシアの航空旅客政策に関する記事が出ていた。国土が広大なロシアでは、航空旅客輸送の発展が、政府の政策にかかっている度合いが大きく、この記事では運賃補助金の是非などが論じられている。

 その中で、上掲のとおり、ロシアの空港地図が出ていたので、ここで拝見することにする。各空港の上部が国際線の旅客数、下部が国内線の旅客数を示している(2019年の数字)。クリックまたはタップで拡大してご覧ください。

 それにしても、改めてこうやって見ると、ロシアでは都市名と空港名が一緒でないことが多く、覚えるのが大変である。「コリツォヴォ空港」と聞いてエカテリンブルグの空港であるとすぐに分かるのは、ロシア上級者だろう。空港はだいたい市の郊外にあり、その建設地の村の名が空港名になることが多いと思うのだが、部外者には分かりにくい(その意味では日本の成田、羽田も似たようなものか)。

 そう言えば、以前「ロシアの空港改名騒動 サンクトペテルブルグ空港が名無しの権兵衛に」というコラムを書き、2019年5月にロシアの44の空港にそれぞれの土地にゆかりのある偉人の名前が付けられたという話題を紹介した。たとえば、くだんのエカテリンブルグのコリツォヴォ空港であれば「デミドフ空港」となったわけだが、新名称はちゃんと定着しているのだろうか?

 なお、エクスペルト誌の記事にはロシアの航空の国際線(青)、国内線(赤)の乗客数の推移を示した下に見るようなグラフが掲載されているが、言うまでもなく2020年は激減だった。

23

ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

0161

 GLOBE+に、「世界に先駆けワクチン製造したロシアの底力 それでも接種率が低迷する理由」を寄稿しました。

 ロシアで、新型コロナウイルスのワクチン「スプートニクV」が承認されたのは、昨年8月11日でした。しかし、5月25日現在でロシアのワクチン接種率は人口の10.8%にとどまっています。今回は、ロシア医薬品産業の観点から、ロシアがコロナワクチンで勝ち切れない事情を考察しました。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

b0384684cf4ae88ad938a063031746eb

 時々ネタに使うAiFのサイト、こちらのページに、世界各国の女性の喫煙率比較という図が出ていた。ロシアは15.7%で、世界的に見ればわりと平均的な数字と言えそうである。大陸ヨーロッパがかなり高い傾向があるようで、特にセルビアでは41.2%と際立って高い数字が出ている。

 私の体感的に言うと、ロシアの女性喫煙率は、もっと高いのではないかという印象がある。ロシアの職場では、だいたい階段の踊り場とかが喫煙スペースになっていて、そこは女性たちの聖域で、延々とそこでおしゃべりを続けているというイメージがある。ただ、それは一昔前の光景で、最近の若い女性の間ではタバコ離れが進んでいるということなのかもしれない。

 なお、今回の図解資料の元になっているのは、ウィキペディアのこちらのページに出ているデータと同じであろう(WHOまとめの2018年の数字)。ちなみに一番高いのはセルビアではなくナウルの52.6%のようだ(ナウルとセルビアは男性よりも女性の喫煙率の方が高いという特異なパターンとなっている)。なお、日本は10.5%。以下では、私の研究対象国の女性喫煙率を高い順に整理しておく(タジキスタンとトルクメニスタンはデータなし)。

  1. ロシア:15.7%
  2. ベラルーシ:10.4%
  3. ウクライナ:9.9%
  4. カザフスタン:6.6%
  5. モルドバ:6.0%
  6. ジョージア:5.2%
  7. キルギス:3.4%
  8. アルメニア:1.6%
  9. ウズベキスタン:1.3%
  10. アゼルバイジャン:0.2%

ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

19610529

 60年前のアメリカ・ヒットチャートを振り返るシリーズ。画像はクリックまたはタップで拡大します。

 今週は、何のひねりもないが、トップに立ったRicky NelsonのTravellin' Manをピックアップしてみようか。ジェイムス・バートンのギターソロも光る。

その頃ソ連では
5月24日~6月2日:ソマリア共和国のアブディラシッド・アリー・シェルマルケ首相がソ連を公式訪問。



ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

1-rtx1ivcx.jpg__1621855700__43680__vid908907e

 私がいつも参照させていただいているロシアの政治評論家A.マカルキン氏が、こちらのコラムで、先日のベラルーシにおける旅客機強制着陸事件とその影響について論評している。タイトルでルカシェンコのことを「Пожизненный пират」と表現しており、どう訳そうかなと思って試しに自動翻訳にかけてみたら、「生涯現役の海賊」と出て、かなりじわじわ来てしまった。なので、このブログもその訳を使わせてもらう。

 以下では、コラムの最後の方の、対ロシア関係、米露関係への影響に関する部分だけ、要旨をまとめておく。

 ロシアでは昨年、ベラルーシの体制転換の枠内で、ルカシェンコの退陣というシナリオも検討された。ルカシェンコ自身、時期は不明確だったものの、憲法改革や、自身の退陣の可能性について、言及することを余儀なくされた。しかし、実際には彼は退陣など微塵も望んでいない。したがってルカシェンコは、なぜ自分をさらに長く、できれば生涯、支持する必要があるのかを、ロシアに示さなければならない。

 実際のところ、ベラルーシ問題をどうするかについて、モスクワには様々な考え方がある。ルカシェンコが普通のベラルーシ国民に拒絶されている状態では、彼は長続きせず、どんな事態となってもロシアの国益を守れるような、より多元的な構造が必要だと考える人もいる。逆に、多元的な構造は不安定なだけでなく、西側の影響力が増す恐れがあるという考え方もある(ルカシェンコ以外の政治家は、欧米と話ができるかもしれないので)。実際、4月中旬に発生した「国家転覆と大統領一家暗殺未遂事件」とされるものは、ロシアとベラルーシの公安機関が共同で動いたわけで、両国シラビキの間では誰が味方で誰が敵かがお互いに理解されていることを示した。

 ルカシェンコは退陣もしたくないし、誰かに、またロシアにも、自らの権限を渡したくない。したがって、「連合国家」が形骸化する中にあっても、ロシアにはルカシェンコを支持する価値があるということを、ロシア側に示さなければならない。そして、その手段となっているものこそ、西側とのあからさまな断絶である。ロシア側は以前から、ルカシェンコがロシアと欧州を天秤にかけようとするのが、面白くなかった。それが、現在ルカシェンコは、自分は生涯ベラルーシの全面権力者だが、親欧米派は政権には加えないということを、実質的に示唆している。実際のところ、悪名高い欧州の「レアルポリティーク」をもってしても、欧州が海賊と交渉するのは不可能である。

 問題は、今回のハイジャック事件が、来たる米露首脳会談の妨げとなるかという点だが、それはないだろう。シリアでは、アサドがルカシェンコ以上の犯罪を積み重ねているが、米国はロシアを、イランの影響力に対する対抗要因と見なしている。イランの影響力は米国にとって、さらにイスラエルにとっても、まったく受け入れられないものである。ベラルーシ問題に関しロシアは、「ルカシェンコがまた暴れようとした時には、我々がブレーキをかけられる」という立場を示すことができる。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

sMp9J-2

 なにげに小忙しいので、ブログは簡単なネタだけ。先日、ロシアのレヴァダ・センターによる調査で、モスクワ市民はなぜにKGBの創始者ジェルジンスキーの銅像再建を望む向きが多いかというのをお伝えした。今回も、その続きのような話題である。

 今回は、こちらに見るとおり、やはりレヴァダがモスクワ市民に、レーニン廟から、レーニンの遺体を撤去すべきか、それともそのまま残すべきかというのを問うている。まあ、これはロシアでは延々と続いている議論だが。

 その結果が上図のとおりであり、紺色の撤去すべきが45%、赤のそのまま残すべきが42%、グレーの回答困難が13%だった。賛否がほぼ真っ二つに割れている形である。

 ちなみに、レヴァダは2017年10月に、モスクワ市民だけでなく、ロシア全体で、同じ調査を試みている。その時の結果は、撤去すべきが41%、残すべきが41%で、回答困難が18%で、完全に半々だった。これだけ賛否が分かれる問題なので、おそらくプーチン政権も先送りするのではないか。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

 昨日、TBSラジオに出演し、ベラルーシで起きた旅客機強制着陸およびジャーナリスト逮捕事件についてコメントしました。タイムフリーでまだ聞けると思います。

 ところで、この事件に関し、ロシアは事前に知っていたとか、承諾を与えたとか、ロシアの特務機関も協力したとか、いやむしろロシア側が主導したものだったといった分析が、ちらほらと目に付くようになった。一例として、こちらの記事の中で、戦略・対外政策研究センターのA.シヴィツキー所長のコメントを紹介する。

 シヴィツキー所長いわく、R.プロタセヴィチ氏逮捕の作戦は、ロシアの公安当局が積極的に関与して行われた可能性がある。特に、ロシア当局が、プロタセヴィチが当該の便に搭乗するという情報を、ベラルーシ側に伝えた可能性がある。仮にそうであったとすれば、ロシア側はベラルーシ政権にくだんの行為に出るよう、焚き付けたということになる。今回の事件によって、ベラルーシはならず者国家だというイメージが決定的となり、西側からの制裁圧力が強まることになる。すると、ベラルーシに対するロシアの影響力、ベラルーシのクレムリンへの依存度は、より一層強まる。ベラルーシが最終的にならず者国家となれば、ロシアが欧米と交渉する際に、カードの一つとなる。今回のベラルーシの行為により、ベラルーシの内政危機が、国際問題へと転じた。翻ってそれは、ベラルーシ危機問題における主役の地位をロシアに与えることになる。来たる米ロ首脳会談においてもベラルーシ問題は討議されることとなり、そこではベラルーシの国益やルカシェンコの個人的利益も考慮されないだろう。シヴィツキー所長はこのような見解を示している。

AS3EN5jWucKApcCypB6QQ92pXQGoSKOB

ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

 やむにやまれぬ事情があり、しばらくYouTubeチャンネルの更新ができていませんでしたが、「マイクのテスト」という大義名分ができたので、一本やることにしました。

 関係者の間では大きな話題になっていますが、5月23日に民間機がベラルーシのミンスク空港に強制着陸を迫られ、搭乗していた反体制派のR.プロタセヴィチ氏が逮捕されてしまった事件を、簡単にまとめてみました。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

b6138771

 こちらの図解資料によって初めて知ったのだが、ロシアでは昨年から、「労働献身都市」というものが制定されている由である。「大祖国戦争」(第二次大戦の独ソ戦)で激戦地となったような都市については、ソ連時代から、「英雄都市」という称号が授けられていた。それに対し、昨年から指定が進んでいる「労働献身都市」というのは、銃後において軍需生産などで頑張り、勝利に貢献した都市に与えられる称号ということだ。昨年7月2日に最初の20都市(地図上の薄いオレンジ)が指定されたのに続き、本年5月20日に12都市(濃いオレンジ)が追加で指定された。

 言うまでもなく、大祖国戦争の記憶を呼び起こし、愛国的なムードを醸成して、プーチン体制への支持を調達しようという狙いであろう。従来、前線、激戦地の都市が顕彰される傾向が強かったのに対し、銃後の生産活動にまで戦勝への貢献を強調することで、より幅広い国民層を愛国主義に巻き込もうという意図が見て取れる。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

20210523storovaya

 HP更新しました。マンスリーエッセイ「浅草ストロバヤさんは綴りを直して元気に営業中」です。よかったらご笑覧ください。


ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

bkHbL-1

 KGBの創始者F.ジェルジンスキーの銅像が、市民らによって引き倒された出来事は、ソ連体制の終焉を象徴するものとして記憶に刻まれている。しかし、こちらに見るとおり、レヴァダ・センターが行った調査によると、ジェルジンスキー銅像の再建を支持するモスクワ市民が多い。リベラルな人々が多いはずのモスクワで、なぜそのような結果になるのか?

 調査結果は上図のとおりで、赤がジェルジンスキー銅像再建完全支持、オレンジがどちらかというと支持、青がどちらかというと不支持、紺が完全に不支持となっている。2021年4月の時点で、完全支持が25%、どちらかというと支持が26%なので、合計で過半数を超えている。

 一見、「モスクワ市民は今でも秘密警察を是認しているのか?」などと考えたくなるが、支持している理由を尋ねると、少々ニュアンスが違ってくる。支持している人々が挙げた理由は、次のようなものだった。

  1. 自分たちの歴史をありのままに残すべきだから:49%
  2. ジェルジンスキーの人物像を尊敬しているから:23%
  3. もともと銅像がそこにあったことに慣れているから:18%
  4. 銅像とそれが醸す景観が美しく気に入っていたから:9%
  5. KGBを好意的に評価しているから:5%

ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ

↑このページのトップヘ